棋譜と著作権についていくつか

下記のページで私は棋譜著作権に関する話題について書いてきました。現在、将棋に関して書く時間をとることは難しい状況ですが、これに関しては少しずつながら継続的に調べています。

上記ページにはアクセスできないことがときどきあるようなので、その場合は下記をご覧下さい。同内容です。

私自身の理解が不足していることもあってわかりにくい書き方になっています。書いていた当時は、こんなことを書いても読んでくれる人がどれだけいるのかと思っていましたが、その後、参照されることがそれなりにあることがわかってきたので、ここで手短に私の意見をまとめておこうかと思います。その上で、私が最近知った項目について記しておきます。

棋譜著作権に関する現状および私見

囲碁や将棋の棋譜に著作物性があるかどうか、言い換えると、棋譜著作権法2条1項1号にある著作物の定義の要件をみたすのか否か。これが、ここで扱う疑問です。

現状では肯定・否定双方の見解が存在し、どちらとも決められないのが現状であると考えます。強いてどちらかといえば、著作物性なしという意見を私個人は支持しますが、日本の著作権法で著作物性を主張することも不可能ではないというのが私の見方です。棋譜の著作物性は、そのくらい微妙な問題を含んでいると思います。

著作物性を支持する見解としてしばしば引用されるのが加戸守行『著作権法逐条講義』です。著作権法10条1項は著作物の例示をしていますが、そのいずれにも当てはまらない著作物が存在するという文脈で、棋譜がそれに該当するとされています。ただし、棋譜が著作物である理由については何も議論されていません。一方で、渋谷達紀『知的財産法講義II 第2版 著作権法・意匠法』は、この見解を直接批判し、棋譜は著作物でないと結論づけています。このように、現在は対立する見解が併存しており、どちらが有力説とも言えないと私は見ています。

以下は、これから書こうと思っている項目です。いずれも調査不足なので、ここで簡潔に示すにとどめます。

田村氏の見解

mixi棋譜の著作物性について議論している方々がいて、そのうちの一人が今月上旬に北海道大学教授の田村善之氏にメールで質問したという話があります。将棋 | 将棋の棋譜に著作権は存在するかがその書き込みらしいのですが、私はまだmixiの方を見ていません。

これによると、「棋譜は創作的表現ではないので,著作物にならない」という結論になっており、棋譜の著作物性について否定的な見解を示しています。

田村氏は知的財産法を専門とする著名な法学者であり、著書『著作権法概説(第2版)』は以前から定評のある解説書です。著作権法を学ぼうとした方で読んだことのある方も多いのではないかと思います。そういうこともあって、田村氏に質問したのか他と想像しました。これが実際に田村氏が書いた見解かを確かめる必要がありますが、文章を読んだ限りでは法律家っぽい書き方ような印象を持ちました。

チェス界のおける棋譜の取り扱いの歴史

チェスや日本以外の囲碁では、著作権が存在しないような形で棋譜が自由にやりとりされていることはよく知られています。この背景には何らかの判例があるのか、それとも単に慣習として確立したやり方なのかが私にはわからない点でした。この疑問を解くには英語などの文献を調査する必要がありますが、あまり何もしていなかったところ、takodoriさんから一つのページをご教示いただきました。ありがとうございます。

チェスの歴史に詳しいライターのEdward Winter氏が、チェスの棋譜著作権について、過去の豊富な事例を集めています。まだざっと目を通しただけですが、賞金の付く国際大会が開催されるようになった19世紀半ば以降、棋譜から得られる収益を巡って様々な主張をする人たちが現れたことが見て取れます。ただ、その根拠となる法律的議論がどうなっていたのかは、私にはまだよくわかっていません。

レンツ氏の著作

長いこと気付いていなかったのですが、青山学院大学教授のレンツ カール・フリードリッヒ(Karl-Friedrich Lenz)氏が2004年7月に囲碁棋譜の著作物性について論考を発表していました。

上記のPDFファイルは、主に囲碁の解説ですが、後半の164-210ページで囲碁棋譜の著作物性について議論しています。主に日本の著作権法に基づいた議論ですが、ドイツおよび米国の著作権法の議論もあるようです。問題は、これがドイツ語で書いてあることです。私は翻訳サイトのお世話になりながら少しずつ読んでいるのですが、法律用語などはどの程度正確に伝わっているか心もとないので、きちんと理解はできていないような気がします。ただ、ページ数からもわかるように、非常に広範かつ丁寧に議論されています。(何しろ、参考文献に私の書いたものが含まれているくらいです。)棋譜の著作物性を議論するにあたり、現状でこれ以上の解説はないのではないかと思います。

読んだ限りでは、レンツ氏は早急に結論を出すことに慎重な姿勢ですが、自身ののブログに英語で書かれた内容が主張の要約になっているのではないかと思います。

Japanese copyright law seems to protect game records, and Japanese media companies respect this copyright protection. However, since the law doesn't seem to be very clear right now, I would object to applying penal provisions of the Japanese copyright law to infringements, for example unauthorized re-broadcasting of Go games over the Internet.

棋譜の著作物性にどちらかといえば肯定的ですが、条文が明確に認めているとも読めないので、著作権侵害で処罰するといったことには反対というように私は読みました。

それから、氏のブログでは、2003年4月に青山学院大学学長(当時)の半田正夫氏とこの問題について議論したという記述があります。英語なのでニュアンスがわかりにくいのですが、現状ではよくわからないということでしょうか。

Wiki掲示板などでの議論

特に囲碁では、日本とそれ以外で棋譜の扱いが実質的に異なることもあり、海外でも棋譜の著作物性について議論になることがあるようです。下に二つの例を挙げますが、私はまだきちんと読んでいません。

瀬川晶司四段昇級の記事にリンク追加

5月15日の瀬川晶司四段がフリークラスを脱出 C級2組入りに次のリンクを追加しました。

瀬川晶司四段がフリークラスを脱出 C級2組入り

本日行われた棋聖戦一次予選で瀬川晶司四段が中座真七段に勝ち、直近35局の成績を23勝12敗(勝率6割5分7厘)に上げました。これで瀬川四段は「30局以上で勝率6割5分以上」という基準を達成し、2010年度からの順位戦C級2組への参加を決めました。

特例的なプロ編入試験を経て、2005年11月6日にプロ入りを果たした瀬川四段。それから、およそ3年半かけてフリークラスからの脱出を果たしました。本当におめでとうございます。アマチュア時代も含めた戦績は下記のページをご覧下さい。

あと一勝で昇級という対局は瀬川四段にとって今日が初めてでした(「あと二勝」のチャンスは何度かあったのですが)。その機会で勝てるのは、さすがというかすごいですね。棋聖戦予選が今年から縮小されて、1次予選での持ち時間が1時間に減ったことが有利に働いたかもしれません。

将棋界に詳しくない方でもわかるように、この快挙の背景について少し書いてみます。

フリークラス

将棋界でプロ棋士の収入に最も関わるのが名人戦・順位戦です。この棋戦で勝ち進むことによって名人というタイトルへの道が開けるのですが、タイトルに縁のない中位以下の棋士にとっても順位戦でどのクラスに属するかは、収入の増減以上に重要と思われていて、ある意味で順位戦のクラスが棋士の「格」を左右しています。

順位戦は、次のような階層構造になっています。(年度によって所属人数は異なる。下記は2009年度の人数)

  • 名人(1名)
  • A級(10名)
  • B級1組(13名)
  • B級2組(24名)
  • C級1組(31名)
  • C級2組(44名)

それぞれのクラスの中で1年間かけてリーグ戦を行い、各組で成績上位の2,3名が上のクラスに昇級し、成績が悪いと下のクラスに降級します。

昔は上記の構成がすべてでしたが、1994年度に「フリークラス」という制度が導入されました。フリークラスの所属する棋士順位戦に参加できません(それ以外の棋戦には参加できますが、収入が減少します)。公式には「棋士が公務・普及を主眼において活動するために設けられた制度」とされていますが、順位戦参加棋士を減らすことによって日本将棋連盟の支出を抑制する目的が大きかったとも言われています。瀬川四段が「フリークラスでは半人前という気持ちで、まだまだ試験期間が続いている感じでした」と話したのも、背景にそういった事情があるためと思われます。

現行制度では、次のような場合にフリークラスに所属することになります。

  • 1. フリークラスに所属することを自ら希望して「フリークラス宣言」を行った場合。
  • 2. C級2組から降級した場合。
  • 3. プロ入り前の三段リーグで、(2位に入ればすぐにC級2組に入れるところ)3位を通算2回という資格でプロ入りした場合。
  • 4. プロ編入試験に合格した場合。

上記の中で、1. に関しては、順位戦への復帰が認められません。個別にはいろいろ事情がありますが、いわばセミリタイアという感じの場合もあります。2. 3. 4. に関しては、取り扱いは同じで、好成績を上げることによってC級2組に昇級することも可能です。過去には、伊藤博文六段(2.)、伊奈祐介六段(3.)の2名がフリークラスからの昇級を果たしています。

昇級のための条件は、次の4つのいずれかです。

  1. 年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。(例・2005年度で、日本シリーズ・新人王戦の出場権のない棋士の場合は17勝)。
  2. 良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上
  3. 年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。ただし、同じ棋戦で同一年度に2度(当期と次期)対局のある場合も1棋戦として数える。(例・2005年度で、日本シリーズ・新人王戦の出場権のない棋士の場合は30局)。
  4. 棋士参加棋戦優勝、タイトル戦(朝日オープン将棋選手権含む)挑戦。

好成績を挙げれば上がれるといっても、容易に勝てる実力があるならフリークラスに来ることはないはずですので、上記の条件はかなり厳しいものです。その中で比較的達成しやすいのは二番目の条件とされています。この場合、1年を超える期間で平均2勝1敗ペースに近い勝率を要求されますので、長丁場を耐えることが必要になります。瀬川四段の場合、2007年度末に8連勝した貯金がここで生きてきた格好です。もし、今回の対局を負けていた場合、この貯金の時期からだいぶ期間が離れてしまうので、また一から白星を積み上げ直さなければいけないというのに近い状態になっていました。

上記の条件を達成できない場合、10年が経過すると強制的に引退となります。(「フリークラス宣言」の棋士は15年ですが、例外規定もあるので正確には上のリンクをご覧下さい。)順位戦参加資格があれば、定年も無関係にいつまでも現役でいられるのとは大きな違いです。瀬川四段の場合、昇級できなければ2015年3月で引退となってしまうところでした。この昇級が快挙といわれる理由がおわかりになったかと思います。

プロ編入試験

各記事にもあるとおり、瀬川四段はプロ編入試験という特例で2005年11月にプロ入りを果たした例外的な棋士です。2005年2月に将棋世界2005年3月号の中でプロ入り希望を表明してから実際にプロ入りが決まるまでには、様々な紆余曲折がありました。

日本将棋連盟所属のプロ棋士になるには、奨励会に入会して勝ち抜くのが原則となっています。瀬川四段もそうしてプロ棋士を目指していたのですが、年齢制限の26歳までにプロになることができず、いったんはプロをあきらめざるを得ませんでした。その後は大学に入ったあと、NEC関連の会社でシステム・エンジニアとして働くかたわら、アマチュアの将棋大会に出場していました。大会によっては、上位に入賞すると、その年のプロ棋戦に出場できる権利を与えられる場合があります。瀬川四段は、これを利用して何度かプロ棋戦に出場し、特に早指し棋戦の銀河戦で大きく連勝し、全棋戦の総計で17勝8敗という高勝率を挙げました。特に、2004年度の銀河戦決勝トーナメントで久保利明棋王を破ったことは、アマチュアがA級棋士(当時)に勝ったと大きな話題になりました。

プロを相手にたくさん勝てる人はプロになる資格を持っているというのは常識的な感覚だと思いますが、当時の将棋界の常識は奨励会で勝てなかった人はプロになれないというものでした。しかし、瀬川四段にそれに逆らって、2005年2月28日付で日本将棋連盟に「嘆願書」を提出し、その後いろいろなことがあった末に瀬川四段はプロ編入試験を受験できることになりました。将棋界において、プロ編入試験は戦前に例が1つあるのみで、特例中の特例というべきものでした。このプロ編入試験は、6局のうち3局に勝利すれば合格という形式で実施され、瀬川四段は5局目で3勝目を挙げてプロ編入が認められることになったわけです。この対局は、インターネットを利用して中継され、将棋界に大きな盛り上がりをもたらしました。

その後、日本将棋連盟は2006年に、アマチュア及び女流棋士を対象としたプロ編入制度を創設しました。この制度を導入するにあたって一般のファンへのアンケートが行われるなど、この時期積極的にファンの声を取り入れようとしていたことは特筆に値します。

ただ、プロ公式戦で10勝以上かつ勝率6割5分以上という受験資格は非常に厳しいもので、これに届きそうな成績を収めている人は瀬川四段以後現れていません。

瀬川四段のプロ編入を巡る経緯をさらに知りたい方は、私が当時書いていた記事を下記からご覧下さい。

「ブログサービスによる将棋ブログの分類」を見て思ったこと

2008年12月のエントリでブログサービスごとにいくつのページが登録されているかを数えて下さっています。何度か入れ替えた結果、現在は異なる数字になっていますが、goo ブログはてなダイアリーが多いといった傾向は変わっていないと思います。勝手に将棋アンテナに登録するページはだいぶ絞り込まれていますが、全体的も同じような印象があります。(最近は、fc2ブログも増えてきている気もします。)

統計的な数字をよく知らないのですが、これは全般的なユーザ数の傾向とは一致しないように思います。一つのブログサービスにある分野のブログが集中する傾向はいろいろなところで見られるようです。例えば、今年2月8日に起きた障害が現在も復旧していないDoblogは、投資関連のブログが多く集まっていたと言われています。ブログを始めるときに見ているブログの影響を受けるのだとすれば、そのようなことが起きやすい理由になるかもしれません。将棋では、gooの場合は渡辺明竜王の、はてなの場合は梅田望夫氏の影響があると思われます。

ただ、私が見ているページが偏っているだけという可能性も排除できません。私が将棋ブログを探すとき、どこかで紹介されている場合を除けば、ブログ検索を利用することが多いです。

ブログ検索はたくさんの業者が提供していますが、いろいろ試した結果上記のようなところに落ち着いており、ここに載りやすいのはgooとかはてなが多いというのは確かです。この影響はあるでしょう。そう思って、今年の1月に、下記のリンク集にあるサービスに付属している検索を順に試してみたのですが、期待したようにはめぼしいページが見つかりませんでした。

しかし、世の中にはブログサービスは星の数ほどあるので、マイナーなサービスにあるページはこれでは見つけることができません。結局、決定版の探し方は見つかっていないという話でした。

ところで、関係ないのですが、最近お笑いの囲碁将棋の人気が出てきているようで、検索のノイズとなっています。誰が悪いというわけでは全くないのですが、要注意ということで。

アンテナ登録の囲碁関連ページについて

勝手に将棋アンテナ囲碁関連のページを登録していることについて、ミレニアムさんから1月29日にコメントをいただきました。

勝手な感想で申し訳ありませんけど、最近、囲碁関連のサイトが増えてジャマに思えます。1ビューにだいたい14のサイトが表示されますが、そのうち[囲碁]が3つもあるとげんなりします。囲碁サイトでは、将棋に触れていないので、情報量が1/5減っている勘定です。アンテナに囲碁サイトを加えた積極的な理由はあるのですか?

囲碁ブログは将棋ブログに比べると数が少なかったですが、最近になってどんどん充実してきている印象があります。例えば、今年1月には、gooブログで書かれている一群の囲碁ブログがgooの公式ブログとして認定されました。

最近、囲碁ブログの登録数を若干増やしていたのは、上記のような囲碁ブログ全体の発展を反映したものです。全体と比べるとそれほど数が多いわけではありませんが、代表的なページを登録していますので、更新頻度が高めで、ページ上部に表示される機会が多いのかもしれません。

私自身はときどき囲碁NHK杯を観戦するくらいで、囲碁に詳しいわけではありませんが、囲碁と将棋は関連性がもともと深いので、いくつかの囲碁ブログを楽しみに読んでいます。他の将棋ファンの方でも囲碁の代表的ページを読みたい方は多いだろうという考えのもとに、私から見て主だったものに限ってアンテナに登録してきました。私を含めて、将棋に関心のある人が囲碁のページを見たいと思うであろう理由はいくつか考えられます。一つは、囲碁・将棋では棋士同士の交流がありますので、囲碁ブログに将棋棋士が登場することがときどきある点です。

他にも、将棋界と囲碁界でお互いに良い部分を取り入れていくべきだという意味で、囲碁界の事情を知っておくことは有益であろうという考えもあります(当然ながら、逆方向もあると思います)。私個人としてはこれが最も大きな理由かもしれません。例えば、64強に入るまでは対局者にお金が入らない仕組みのBCカード杯(韓国棋戦)とか、ブログを活用した虎王戦とか、囲碁界でも新しい試みがいろいろと行われています。特に、海外や女性への普及は囲碁界の方が進んでいますから、そこで何が行われているのかを知ることは刺激があると思っています。

それだけでなく、将棋ブログと囲碁ブログでは全体的な色合いも何となく違いがあるような気もすることがあります。例えば「囲碁ボケ」のような企画は、私は将棋では見たことがありません。お隣だけど意外に知らない世界も面白いですね?というような気持ちもあって登録してきているのですがいかがでしょうか。

昨年5月にアンテナにいろいろ追加で書いたように、登録数の上限が200件になっていることに気付いてから、それまでよりも気軽にいろんなページを登録してきているのですが、私はむしろ報道各社のページや検索系のページを多めに登録しているのがどう思われているか心配していました。ニュースが出るときは同じ内容の記事が各社から配信されるという意味で重複してしまっていて、ミレニアムさんのおっしゃる「情報量」という点では最適でないかもしれません。以前のように逐一エントリを書いていた状況では、このページで私がまとめて紹介すればよかったのですが、それができない現状では、何か興味深い出来事があったときに、アンテナがある程度の代替的役割を果たしてくれることを期待して登録するページを選んでいます。

最後に、現時点で登録している囲碁関連のページを紹介します。

日本棋院
言わずと知れた囲碁の総本山。日本将棋連盟と異なりRSSを配信しているだけでなく、ニュースの出し方も日本将棋連盟より積極的なような気がします。(フォローしておくと、棋戦結果は日本将棋連盟の方が見やすいと思います。)関西棋院の方は登録していません。
週刊碁ブログ
週刊将棋と同じところに週刊碁が並んでいるのを見たことがある方は多いと思います。その週刊碁の公式ブログです。週刊将棋は独自にニュースを配信していますが、将棋世界でもブログをつけてみたら面白いのではないかと思います。言うだけなら楽という話かもしれませんが。
たかお日記
日本の囲碁界トップの一人、高尾紳路十段のブログ。将棋だと、こういうゆるめの文章をトップクラスの棋士が書くのは見ないですね。
メイエン事件簿
王銘エン九段の連載コラム。碁盤の図がない部分の文章は囲碁に直接興味のない人でも読み応えがあると思います。芯の通った考えを持っていて、それを表現する文章力もある。そういう人の文章は分野の壁を越えて読まれるものです。
日刊囲碁
囲碁データベースのコンテンツの一つ。特に、韓国や中国の記事も掲載しているのがすごいと思います。その他の地域でも、将棋は普及という点で大きく後れを取っていますので、囲碁を参考にしていく必要があるでしょう。
梅沢由香里のつれづれ日記
女流棋士のあり方は、囲碁界と将棋界で大きく異なる要素の一つです。中でも梅沢由香里女流棋聖は代表的存在です。将棋界にあって囲碁界にないのが羽生善治名人だとしたら、囲碁界にあって将棋界にないのがこの人と言ってもいいかもしれません。(両者の共通点を一つだけ挙げると、どちらも趣味悠々の講師を務めたことがあります。)
向井3姉妹のGO!GO!Diary☆
向井芳織初段向井梢恵初段向井千瑛三段の三姉妹のブログ。ここは、将棋の女流棋士のブログと雰囲気が似ているような気がします。

ほかにも、登録してもいいかなと思っているページが数件あります。私の考えはこんなところですが、囲碁関連のページについてどう感じている方が多いのかを見ながら、今後の方針を検討していこうと思います。

サイドバーのリンクについて

アンテナ本体のページとあわせて、サイドバーでのリンクもいろいろと入れ替えています。今回はそれぞれどんなページなのかを一通り解説しておくことにします。

日本将棋連盟
関西将棋会館

皆様ご存じの公式サイト。本体にも登録していますが、棋戦の結果や棋士の成績など更新状況と関係なく見たくなることが多いのでリンクしてあります。

将棋倶楽部24

これもご存じ。原則毎日更新ですし、更新と無関係に訪れますよね。ということでサイドバーに置いてあります。

将棋パイナップル

掲示板サイトということで、更新を検知してもあまり意味がないため、サイドバーに置いてあります。最近はだいぶ書き込みが少なくなりましたが、来生雨処氏のニュース記事へのURLの書き込みだけでもチェックする価値はあると思います。

将棋順位戦データベース
棋士別成績一覧

成績の一覧が見られるサイト。更新状況を知っても意味がないと思いますので、サイドバーに置いてあります。

ニュースアグリゲータ | と金倶楽部

掲示板をメインとしたサイトと金倶楽部内にあるぺじで、ブログの更新状況がわかります。勝手に将棋アンテナだけでなく、いろいろなページがあるといいので、使ってみてくださいということでリンクしてあります。サーバにインストールするタイプのプログラムで更新状況を見るというのは、将棋関係では少ないですね。

将棋レビュー2.0 将棋サイト更新情報

こちらは、将棋レビュー2.0内にあるページ。プロ棋士のページがほとんどです。こういうところを見ていると、新しくプロ棋士のページができたときに見落とす確率を減らすことができるかなという期待もあったりします。

Google ニュース検索: 将棋

ニュース検索としては決定版でしょう。紆余曲折はあったようですが、現在では主要紙の全てを含め広い範囲で「将棋」という単語の含まれる記事を見つけることができます。(ただし、体感的には1割以上は載らない記事があるような気がします。100%を目指すなら、それぞれのメディアのページを見る必要があります。)共同通信から記事が配信されたとき、それと同一の記事が各地方紙に掲載され、検索結果にずらっと並んでみずらくなるのが欠点です。

gooブログ検索 [将棋]

ブログに限った検索は、ほぼリアルタイムで新しい話題を追えるのが長所です。将棋の場合、将棋の話題を書くときに「将棋」という単語が出てくる確率が高いので、検索がしやすいという好都合な事情もあります。アンテナに登録してもどうせ常に上にいることになるので、サイドバーに置いてあります。

ブログ検索をできるサイトは非常にたくさんあるのですが、いろいろ試した中で、スパムブログを一番うまく排除しているのがgooの検索のような気がしています。ただ、それでも怪しいページが検索結果に現れることは珍しくありませんので、一応は自己責任でということでお願いします。私の経験上は、ブログのユーザ名の部分がランダムな文字列かどうかというのが最も精度の高い判断基準です。

Twitter検索 : 将棋

将棋関係でもTwitterの利用は広まっているようで、ここで大枠をつかめればと思ったのですが、2008年8月からこの検索はきちんと機能していないようです(参考:[Twitter検索] public_timeline APIの仕様が変わっている件 | Shin x blog)。公式の検索は日本語がうまく使えないので、どうしようかと思っています。普通に見ているだけなら、Twitter / shogitygooとか、Twitter / swkkとか特定の方々をフォローしていれば十分なのですが、普段将棋のことを書かない人たちが将棋について書く状況はどんなときかみたいなことに関心があるとそれだけでは不十分なんですよね。

本当は、Twitterとは何かみたいな話をしておく必要があるような気がしますが、ここではそういう方面の話は省略する方向性です。

CiNii - 検索結果 - 将棋

国立情報学研究所Nii論文情報ナビゲータの検索結果です。学術系を含め幅広い雑誌見出しの検索結果が得られます。新しい検索結果が載る頻度は高くありませんが、検索エンジンを拒否しているためアンテナに登録できません。

はてなブックマーク - タグ 将棋

はてなブックマークで、1人以上の利用者が将棋というタグをつけたページの一覧です。人力で登録されているページなので、将棋関連である精度はほぼ100%である点が有用です。

直接リンクしていませんが、キーワード「将棋」を含む新着エントリー - はてなブックマークも有用です。「将棋」という単語がページ中に出てくるからといって、その内容が将棋関連であるとは限りませんが、それが逆に思わぬ記事の発見につながることは意外にしばしばあります。

「将棋」を含む番組 - Gガイド.テレビ王国

今後一週間の中で、番組名・番組説明の中に「将棋」を含むテレビ番組の一覧です。このような番組一覧を提供するサービスはいろいろあるようですが、ここはCSも含めて全てのテレビ局を一度に検索できるのと、他に比べて番組説明が詳しく感じられたのでリンクしてみました。囲碁・将棋チャンネルの番組が常に多数検索結果に上ってきてしまうので、これを排除した検索結果を作成したいのですが、どうもできないような雰囲気です。

アンテナ本体では、将棋 - 検索結果 - livedoor 番組表を登録しています。こちらはCSが含まれないかわりにラジオが含まれるようです。検索結果の作り方はまだ改善の余地がありそうに思うので、状況を見ながら検討していくつもりです。

Youtube - 囲碁将棋チャンネル

囲碁・将棋チャンネルの番組「将棋まるごと90分」のダイジェストがYouTubeで毎週無料公開されています。このリンクはその一覧を取得するためのものですが、検索エンジンが許可されていないのでサイドバーに置いてあります。

Podcastle - 検索 : 将棋

まだ未完成のようですが、「将棋」を含むPodcast一覧というコンセプトです。音声から文字というのが面白いと思うのですが、検索結果で時系列順というオプションがほしいですね。将来性のあるサービスだと考えてリンクしてあります。

月間イベント一覧

将棋イベント&観戦WEBの中のページ。将棋のイベントのカレンダーというのはありそうで意外にないんですよね。将棋タウンと併用すると便利だと思います。

いろいろと追加・削除など

大変遅まきながら、あけましておめでとうございます。

昨年末から本日にかけて、ページの追加・削除をしたり、昨年5月に少し説明した「更新されているのに上がってこない」現象にある程度対処しました。その中で、「データの不整合」が原因だったページについては、アンテナの運営元に問い合わせて対処をお願いしていたのですが、問い合わせに対する返事が半年以上なかったので、URLの末尾に「?」をつけたりするというかなり強引な方法で一応の対処をすることにしました。サーバへの負荷という意味では決して褒められたやり方ではありませんが、他に方法がありませんでした。

他に、アンテナで更新状況を取得できないページの中に女流棋士会があります。これは、検索エンジンなども拒否する「noindex,nofollow」の指定がなされているのが原因です。このため、ウェブ検索で女流棋士会のページを直接見つけることもできません。これは関してはページ作成者のポリシーの問題ですのでこちらでは対処できません。

カテゴリごとのページ

勝手に将棋アンテナは将棋に関連するページを中心に扱っています。つまり、上に来ているページへのリンクをたどれば、いつでの将棋関連の記事が見られるようになっているのが理想という方針です。プロ棋士などの書いたものは直接将棋に関係なくても将棋関連とみなすことにしているので、プロ棋士が著者のページはほぼ自動的に登録しています。そうでない人の書いているページの場合は、内容が一定水準を超えているなどの基準をクリアした上で、将棋についての記事がほぼ100%であれば問題ありません。

しかし、ときどき迷うのが、多数の人が読みたいと思うであろう記事がしばしば読めるものの、将棋に関する記事の割合がそれほど高くない場合です。この理由でアンテナに登録していないページは結構な数があります。そこで、その対策としてカテゴリごとのページを登録するという手法を以前より積極的に導入してみることにしました。例えば、梅田望夫氏のMy Life Between Silicon Valley and Japanは、将棋に関して読みがいのあることが書かれます。しかし、割合としてはそれ以外の記事の方が多く、直接登録するのはためらわれる感じです。(もちろん、それ以外の記事も読みたい方はたくさんいらっしゃると思います。しかし、アンテナの方針にはそぐわないということです。)そこで、「将棋」カテゴリのみを抽出して登録しておけば、将棋の記事だけにアンテナが反応するようにできるというわけです。

ただし、この手法がすべてのページに通用するわけではありません。条件が2つあります。一つはページの著者が「将棋」のカテゴリを設けていること。そうでない場合、ブログ内検索の結果などにリンクする方法もなくはありませんが、将棋の記事に「将棋」ということばが登場するとは限らないので確実性が低そうです。

もう一つは、ブログでカテゴリごとのRSSが配信されていること。最新記事のRSSはほぼ全てのブログで配信されていますが、それを特定カテゴリに限定したものとなると、意外にサポートされていないことが多いです。私の調べた範囲では、これが使えるのは次の3つのサービスしか見つかりませんでした。

このうち、livedoor blogでは手動でRSSのURLを指定しなければならないことが多いので、ご自分のRSSリーダーなどで利用される際には、下記のページを参考にしてください。

上記の3つのほかに、カテゴリごとのRSSに対応しているサービスがありましたら教えていただけると助かります。

本当は、RSSを配信していないページでも、勝手にRSSを作ってしまうというのが一番の対処法なのかもしれません。そのようなRSSがどの程度安定的に使えるのかがよくわからないので、今のところ活用していないのですが、goo フィードメーカーとか、Page2RSSとかいろいろありますね。それよりも、Yahoo! PipesとかPlaggerとかを利用して根本的にどうにかする方がいいのかもしれませんが、いろいろ試しながらいじっている時間的余裕がありません。そもそもどういうものなのかも今ひとつわかっていないくらいです。