アンチキルケ解答

Onsite Fairy Mate第103回出題の解答発表が昨日行われました。多数の方の解答・感想をいただき感謝です。ほめられすぎの感がありますが、作っていたときのことなどを書いています。

1つ目のアンチキルケばか詰5手は、神無七郎さんの解説にあるとおり、たくぼんさんのところの第1回アンチキルケばか詰作品展に出した図から派生して思いついたものです。差し替えてもらおうかとも考えたのですが、19銀が余計なのと、飛の存在感が大きくて簡素という感じがしなかったのでアンチキルケ作例集に入れてもらうようお願いしたところ、こちらで出題させていただけることになったという経緯です。2を見ていただくとわかるように偶数手系だと駒数を減らしながらいろいろなことができるので、その感覚でばか詰を見ていたところがありました。

両王手→玉を動かさない逃れという組み合わせを狙ったのですが、57飛があるので慣れた方には初手の遠打が見えやすかったようですね。これを見えにくくするには桂打の詰め上がりを狙いたいところですが、そうすると第2回アンチキルケばか詰作品展のぷらさんの作品のような詰め上がりを狙うことになります。余詰筋が増える分だけ駒数が増えますが、それも面白いと思います。

2つ目のアンチキルケば自6手は、遠打をはじめから狙っていたわけではありませんでした。これを作ろうと思った動機は、上田吉一氏の『極光II』24番にあるHorizontal Cylinderを使ったばか詰に出てくる「回転成り」を思い出したからです。つまり、その場で駒を裏返したかったということです。

当初は飛成で考えていたのですが、手順限定がうまくいかず、下のような図で仕方ないかと思っていました。しかし、これで終わりと思って入浴していたときに、角成なら今回の出題図のようにできると頭に浮かんだのでした。

アンチキルケばか自殺詰 6手

  9 8 7 6 5 4 3 2 1
                                                        • +
王 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ 角 ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ 香 ・ ・
                                                        • +
持駒:飛 92飛 82飛 69角 37角 87角 同飛成/82龍 まで 6手

ところで、たくぼんさんのところで第3回アンチキルケばか詰作品展の作品募集が始まっています。今回は7手。私は考えているところなのですが、なかなか難しいですね。1つできて大したことはないけどこれでいいかと思ったのですが、なぜか逆算できてしまって9手になりました(笑)。締め切りの11月30日(水)まで考えます。