週将アマCOM平手戦 Bonanzaがまず1勝

2月6日に週刊将棋で将棋ソフト対アマ強豪の団体戦企画として紹介した第1回週将アマCOM平手戦の1回戦第1局の観戦記が、2月27日発売の週刊将棋3月1日号に掲載されました。▲加部康晴氏 対△Bonanzaの対局は持ち時間1時間秒読み60秒で行われ、結果は84手で後手の勝ちでした。(この対局で使われたBonanzaは未公開の開発中バージョンです。)

後手のあまり見ない形の駒組みに対して、先手は急戦矢倉の仕掛けを敢行。仕掛け自体は成立していましたが、大駒交換になった後に後手が先手の読みにない手を出して逆転したようです。寄せ合いに踏み込む手を見送ったのが疑問だったようですが、それ以前に斬り合いを選択した作戦があまり良くなかったのかなという気がします。加部氏は「いつもの自分の持ち味が出る将棋を指せれば良し」ということで特別に対コンピュータ対策は立てなかったのですが、もし対策を立てていれば別の展開になったと思われます。

今回の観戦記を担当し、プロフィールによると「ボナンザ伝道師と呼ばれる」松本博文氏によると、プロ棋士奨励会員・アマ強豪などを相手に数百局対戦させた結果、10秒将棋におけるBonanzaは「奨励会二段半の実力がある」という感触を得たそうです。ということは、アマチュアで勝てる人はごく一部しかおらず、今回出場したアマ強豪の方々も負けて全く不思議ではないわけです。持ち時間がもっと長い対戦ではもう少し人間有利になりますが、今後対戦する際にそういったことを前提として対策を立てて勝負するとどうなるのかなという点に関心があります。

3月4日追加