瀬川晶司氏に「プロ入り試験」 連盟理事会案

マチュア名人戦王将戦で優勝した経験がある横浜市に住む瀬川晶司さん(35)は、ことし2月、日本将棋連盟に対して、プロ入りを認めて欲しいと嘆願書を提出しました。瀬川さんはかつて、プロ棋士を目指して日本将棋連盟奨励会に入りましたが、26歳の年齢制限までに四段に昇進できずプロ入りを断念しました。しかし、アマチュアとして参加が認められている公式戦での対局でプロ棋士に対し、17勝7敗、7割を超える高い勝率をあげるなど抜群の成績のため、特例としてプロ入りを求めています。この問題について日本将棋連盟の理事会は11日の会合で「何らかの試験をしたうえでプロ入りを認める」という理事会としての案をまとめました。プロ入りを認めるかどうかの決定権は日本将棋連盟棋士で作る棋士総会にあるため、理事会はこの案を5月26日に開かれる棋士総会で提示して賛否を問うことにしています。

提案の詳細がわからないとコメントしにくいのですが、試験を行うという方向性については、そうなるのではないかという予感がしていました。

このニュースはNHKが先行して、共同通信が追う形だったようです。将棋関係のニュースがNHK発というのは、私が見てきた中では初めてのように思います。そして、他のメディアでは記事がありませんでした。NHKのスクープということなのでしょうか。それともスルーされただけなのか。

参考までに、囲碁坂井秀至七段がプロ入りしたときの試験対局の形式は次のようなものでした。(囲碁は初段からプロ)

  • 五段および七段の棋士との先後1番ずつ合計4局の対局を行った。(持ち時間各3時間)
  • 勝ち越しなら五段でプロ入り。(結果は4連勝)
  • 2勝2敗なら三段でプロ入り。
  • 負け越しなら初段でプロ入り。(つまり、結果にかかわらずプロ入りは決定していた。)
  • 坂井秀至氏段位認定試験手合についてを参考にしました。)

なお、瀬川氏は6月4日に行われる朝日オープン将棋選手権予選1回戦で片上大輔四段と対戦することがすでに決まっています。