「伝統文化子ども教室」

米長邦雄ホームページが更新されました。この中の「将棋の話」に、これまで読者に気を持たせてきた話題が書かれています。「伝統文化子ども教室」という名目で将棋教室に税金からお金を出させようということのようですね。これは、文化芸術振興基本法(文部科学省サイト内)の次の条文に基づいて行われるものです。

第十二条 国は、生活文化(茶道、華道、書道その他の生活に係る文化をいう。)、国民娯楽(囲碁、将棋その他の国民的娯楽をいう。)並びに出版物及びレコード等の普及を図るため、これらに関する活動への支援その他の必要な施策を講ずるものとする。

普通は「伝統文化」といえば、郷土芸能だとか茶道・華道だとかをイメージしますが、そこに将棋を紛れ込ませたのがうまい着想だったわけですね。この事業を実際に行うのは文化庁から委嘱を受けた財団法人伝統文化活性化国民協会です。予算を獲得するには、ここの審査を通過しなければなりません。そこで米長邦雄永世棋聖の出番となる、ということなのでしょう。税金はこのように使われていくのですね。他の分野との競争が厳しいと思いますが、「日本中の市町村から教育予算として将棋に関係する予算を毎年頂く。」ということになるのかどうか、見守りたいと思います。