「日本の伝統文化に関する教育推進会議」
米長邦雄永世棋聖が教育委員を務めている東京都は、来年4月に初めて中高一貫の都立校「台東地区中高一貫6年制学校(仮称)」を開校する予定となっています。本日、その件に関する会議が行われたということです。
何が話し合われたかというと、来年度の入試の中の「特別枠募集B」について。定員160人中6人以内がこの枠で選出されることになっており、その選出基準は入試情報のページによると、次のようにあります。
<特別枠募集の応募基準>
B:右のいずれかの分野に継続して取り組み、上級の資格や卓越した能力をもつ小学生
- 囲碁
- 将棋
Bの資格等の基準については,現在検討中です。
この特別枠Bの別称は「日本の伝統文化に関する卓越した能力に基づく入学者の募集」というらしいのですが、日本の伝統文化の代表に囲碁・将棋が選ばれているわけです。一般的な感覚とはちょっと違うような気がしますけれども、米長永世棋聖の肝入り政策ということなのでしょう。
米長永世棋聖はさらに囲碁・将棋の対局日を出席日数に計上するよう求めています。実現すると本当に囲碁・将棋のエリート教育という感じです。「学校教育に将棋を」という米長永世棋聖の公約は着々と形になりつつあります。
この施策について異論は全くないのですが、私などはいまだに「将棋は文化」という発想がぴんと来ていないので税金を使っちゃっていいのかなと感じずにいられません。