順位戦C級2組、1敗は3名に

順位戦C級2組第9回戦の一斉対局が昨日行われました。安用寺孝功四段は2敗目を喫して昇級争いから後退。注目の山崎隆之五段は武市三郎六段を下して2敗を維持し、4位につけています。その一方で、下位の4名は降級点が確定しました。最終戦は3月16日(火)の予定です。

昇級争いは以下のようになっています。(上位3名が昇級)(かっこ内の数字は前年度の順位。)

  1. 8勝1敗(09) 宮田敦史四段
  2. 8勝1敗(12) 千葉幸生四段
  3. 8勝1敗(42) 横山泰明四段
  4. 7勝2敗(01) 山崎隆之五段
  5. 7勝2敗(08) 飯島栄治四段 他3名

3位だった安用寺四段は飯島四段に敗れ、昇級は難しくなりました。かわって自力圏内に入ったのが1年目の横山四段。ふがいない成績の新四段が多い中で目を見張る活躍を見せています。それに続くのが2敗を守った山崎五段。昇級候補大本命だったのですが、昨年度に続いてキャンセル待ち一番手となっています。

負ければ昇級のない戦い。最終節の山崎-藤倉戦、飯島-佐々木戦は降級点争いにも影響するため目が離せません。

一方、降級点争いは次のようになっています。下位4名はすでに今年度の降級点が確定しています。(下位8名に降級点)(*は昨年度までに降級点が付いていることを示す。)

  1. 1勝8敗(35) 伊藤博文六段*(2つ目の降級点確定)
  2. 1勝8敗(23) 前田祐司八段*(2つ目の降級点確定)
  3. 1勝8敗(22) 安西勝一六段*(2つ目の降級点確定)
  4. 2勝7敗(43) 島本亮四段(1つ目の降級点確定)
  5. 2勝7敗(39) 熊坂学四段*
  6. 2勝7敗(34) 金沢孝史四段*
  7. 2勝7敗(27) 藤原直哉六段
  8. 3勝6敗(41) 藤倉勇樹四段
  9. 3勝6敗(40) 大野八一雄六段**
  10. 3勝6敗(36) 佐々木慎四段*
  11. 3勝6敗(32) 山本真也四段
  12. 3勝6敗(16) 堀口弘治六段

最下位の伊藤六段はフリークラスから奇跡の復帰を果たした後、2年連続の降級点*1。島本四段はプロ入り1年目での降級点となります。

ボーダーラインは3勝になりそうです。最終戦で熱いのは金沢-熊坂戦。ともに昨年度に1つ目の降級点が付いており、負けた方は2年連続の降級点が確定するという一戦です。特に熊坂四段は今年度も降級点となるとプロ入りから2年連続の降級点です。

*1:C級2組から降級するとフリークラスとなり、順位戦に参加できません。しかし、順位戦以外の棋戦で一定以上の成績をあげるとC級2組へ復帰できる規定があります(詳細は順位戦についてを参照)。とはいっても、フリークラスに落ちるのは実力不足で落ちるわけで、フリーからC2へ復帰するのはほぼ不可能だろうと思われていました。それを覆したのが伊藤六段だったというわけです。伊藤六段はこれで通算6度目の降級点となり、これは同一クラスでは最多記録でしょう。