短手数で入玉を目指すイベント

有料の将棋対局サイト日本将棋ネットワークでは「ロボットコンテスト」というイベントが行われています。将棋ソフトがオンライン対局の相手をしてくれることを利用して、ソフトに最短手数で勝つことを目指すものです。初めは駒落ち限定で最短手数で勝つというような条件設定で、比較的普通の話だったのですが、最近はずいぶん妙な方向に走っているようです。私はこういうのがとても好きです。

5月前期に行われたのは、ソフトが上手の八枚落ちでできるだけ早く相手の駒を全て取るというもの。詰ましてはいけないわけですから、普通の将棋とは違った感覚が要求されます。本当に最短手数を目指そうとすると初めから作戦を練っておく必要があるでしょうね。まさに変則将棋です。ちなみに1位の方の手数は42手でした。

5月後期の現在行われているのは、平手の将棋でできるだけ短手数の持将棋宣言勝ちを目指すというもの。現在の1位は80手となっています。ここで注意していただきたいのが持将棋宣言ルール。NSNのルールは少し特殊です。

対局中自分の手番の時に対局メニューから持将棋宣言ボタンを押すと。

  1. お互いの王(玉)が、敵陣3段目以内に入っている 。
  2. お互いの王(玉)に、王手が掛かっていない。
  3. 敵陣内に王を除く自分の駒が7枚以上ある。
  4. 盤面上に王を除く自分の駒が13枚以上ある。

以上の4つの条件に全て合致した場合、持将棋宣言成立となり一つでも合致しない場合、宣言した側の負けとなります。

持将棋が成立した場合、勝負は判定となります。王を除く盤上の駒を、飛角5点 、金銀桂香歩1点として計算し27点に満たない方が負け。

※双方27点の場合は後手の勝ちとなります。

ソフトは持将棋狙いについてはあまりチューンナップされていませんから、上部に厚みを作りながら入玉狙いに絞れば意外に容易かもしれません。短手数となるとどうすればいいのか見当も付きませんが。