NHK杯戦で二歩

本日放映されたNHK杯テレビ将棋トーナメント一回戦▲豊川孝弘六段 対△田村康介五段の対局は109手で後手の反則勝ちでした。

この将棋の決着が二歩だったというのが話題を呼んでいます。たしかに、私もプロの将棋が二歩で決着がつく瞬間を目にするのは初めてだと思います。二歩を打たなくても後手が勝っていただろうとは思いますが、当人にしてみれば恥ずかしいでしょうね。(念のため書いておくと、NHK杯戦は録画中継です。)

この話題はつぼに入った人が多かったらしく様々なページで取り上げられています。その瞬間の盤面画像がアップロードされているところも多いです。将棋中継を録画する人も結構いるんですね。

あまり知られていないかもしれませんが、二歩を打ってしまう棋士はまれにいます。年に1・2局くらいでしょうか。反則の中では最もよく見られるものだと思います。一番最近の二歩は6月4日の順位戦B級1組の田中寅彦九段によるものです。それも含め、多くは二歩負けでなくても普通に負けの局面で、「敗勢→どの手も駄目そう→と思ったら妙によさそうな歩打ちがあった→と思ったら二歩だった→どおりで話がうますぎると思った」という思考過程をたどるのではないかと推測しています。

ところで、二歩の「二」をカタカナの「ニ」と書いている人が目立ちました。気を付けましょう。

二歩とは関係ありませんが、『パワーアップ戦法塾』は面白く読みました。