棋譜中継の料金

順位戦中継はスタートした当初のお粗末さが記憶にまだ残っているので、私にとっては悪いイメージがまだあるのですが、最近伝え聞く話では担当の方ががんばってそれなりのものになってはいるようです。この担当の頑張りというのは、例えば日本将棋連盟関西将棋会館女流棋士会のような公式サイトの管理人の方にも共通するものだと思います。将棋が好きだという情熱がその活動を下支えしているのでしょう。

しかしあえて書きますが、担当者個人の努力だとか熱意だとかがなければ成り立たないようなシステムはどこかで破綻します。例えば、近将道場は一時期そのような状態に陥りました。担当者のレベルではなく、もっと根本的な部分でうまく続いていくような仕組みを作らないと、しわよせが誰か一人に押しつけられる構造になりがちではないでしょうか。がんばっているから、熱意があるから良いというだけでは、将来はありません。サービスについてどのような将来像を描いているのか、そのあたりが見えてこないと個人のがんばりにも限界が来るでしょう。

そもそも順位戦中継にどのくらいの会員数がいるのかわからないのですが、先日羽生谷川戦を無料で中継してみたらアクセスが殺到したことでもわかるように、安価もしくは無料なら観戦するという潜在的なファンは数多くいます。ですから、値下げすればより多くの会員を獲得できることは確実と言えます。

ビジネスの論理で言うと、会員数が多くなればサーバや回線にかかる費用も多くなるのでバランスの取れたところに落ち着きたいところでしょうけれども、そういうことは言ってほしくないなと思います。

それから順位戦中継はいつも平日に行われるわけですが、そもそも時間的に観戦できない人も多いので、その点もどうにかしてほしいところです。