順位戦C級2組、飯島栄治五段と近藤正和五段が昇級

昨日一斉に行われた順位戦C級2組9回戦で、飯島栄治五段と近藤正和五段が勝って8戦全勝となり、2戦を残してC級1組への昇級を決めました。特に、近藤正和五段は今年度ここまで28勝3敗の勝率9割3厘と、驚異的な勝ちっぷりです。年度成績歴代記録によると、年度あたりの歴代最高勝率は1968年度の中原誠永世十段の8割5分5厘ですから、新記録となる可能性は十分にあります。

現在の上位・下位の成績は以下のようになっています。(昇級は3名、降級点は9名、降級点3つで降級)(かっこ内の数は前年度の順位、*は今年度開始時点での降級点)

  • 1. 8戦全勝(05) 飯島栄治五段
  • 2. 8戦全勝(10) 近藤正和五段
  • 3. 6勝2敗(12) 平藤眞吾六段
  • 4. 6勝2敗(13) 上野裕和四段*
  • 5. 6勝2敗(15) 矢倉規広五段
  • 6. 6勝2敗(20) 橋本崇載四段
  • 7. 6勝2敗(37) 佐々木慎四段*
  • 8. 6勝2敗(46) 片上大輔四段
  • (中略)
  • 29. 3勝5敗(02) 大内延介九段
  • 30. 3勝5敗(06) 高野秀行五段
  • 31. 3勝5敗(21) 高田尚平六段*
  • 32. 3勝5敗(26) 伊藤 能五段*
  • 33. 3勝5敗(28) 桜井 昇八段*
  • 34. 3勝5敗(41) 金沢孝史四段**
  • 35. 3勝5敗(44) 村山慈明四段
  • 36. 3勝5敗(47) 中村亮介四段
  • 37. 3勝6敗(33) 大島映二七段**
  • 38. 2勝6敗(04) 東和男七段
  • 39. 2勝6敗(27) 達正光六段
  • 40. 2勝6敗(31) 武市三郎六段
  • 41. 2勝6敗(32) 小阪昇七段**
  • 42. 2勝6敗(35) 堀口弘治七段
  • 43. 2勝6敗(36) 藤原直哉六段
  • 44. 2勝6敗(38) 熊坂学四段**
  • 45. 2勝6敗(42) 安西勝一六段**
  • 46. 1勝7敗(23) 木下浩一六段*
  • 47. 1勝7敗(43) 前田祐司八段**

昇級枠は残り1つ。2敗の6名のうち、負けたら脱落という形で決まっていくと思われます。

話題の橋本崇載四段は2敗を保って6位。残りの椅子1つを狙うには残り2戦に連勝してどうかというところです。どちらも厳しい相手ですが、ここまで来たら相手がどうだのいっていられないでしょう。駒音掲示板の書き込みNo.3129のみなかみ氏によるシミュレーションによると、橋本四段の昇級確率は13.4%だということです。

片上大輔四段も2敗と奮戦しています。新四段ということで順位が悪いのが響いていますが、たとえ上がれなくてもこの調子で行けば来年度は有力な昇級候補に挙げられるのは間違いないでしょう。

降級点争いの方は、ボーダーラインが3勝となりそうな情勢です。毎年ぎりぎりで降級点を逃れることで知られる武市三郎六段は後ろから8人目と、いい感じに微妙な位置につけています。しかし順位があまりよくないので、残り2戦で1勝1敗だと降級点を取ってしまいそうですが、果たしてどうなるでしょうか。

デビューから2年連続で降級点を取った熊坂学四段は今年も苦しい位置にいます。もし今年も降級点を取ってしまうと、四段に上がって3年でフリークラス落ちという歴代最短記録となってしまいます。逃れるには残り2戦を連勝することが必要でしょう。奮起に期待しています。