チェスの世界チャンピオン戦でごたごた

事態を正確につかめていないのですが、現在ロシアで行われているチェスの世界チャンピオン戦でごたごたが起こっているようです。

9月23日からロシアのElistaでWorld Chess Championship 2006が行われています。これはトパロフとクラムニクとの間で戦われるタイトルマッチで、第4局を終わってクラムニクの2勝2分という結果になっていました。

その後、トパロフ側のマネージャーが組織委員会に対して申し立てを行ったそうです。その主張は、クラムニクが対局中に50回以上トイレに行ったというもの。対局者が移動を許されている範囲内でトイレは唯一カメラに写らない場所であると指摘した上で、対局者は一般のトイレを審判同伴の上で使用することなどを要求し、受け入れられない場合には対局放棄まで示唆した文面となっています。

これに対して委員会は対局者個別のトイレを閉鎖し、2人のみが使えるトイレを新たに設ける決定をしました。クラムニク側はこれを不服として、委員会のメンバーが偏っているとして入れ替えを要求するなどし、第5局開始時間を過ぎてもテーブルに付こうとしませんでした。このため、クラムニクは第5局を一手も指さずに時間切れ負けとなったようです。事態はまだ進行中であり、現在どうなっているのか、またこれからどうなるのか私にはよくわかりません。

ものすごく露骨な盤外戦となっています。トイレに行くのは用を足すときだけでなければならないなどというルールはないだろうと思いますが、いろいろ大変そうでそうね。現在の将棋のタイトル戦では考えられませんが、国際大会ではこういうところまで気を遣って運営しなければならないのでしょう。