「里見香奈女流1級敗れる」 レディースオープン決勝
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2月22日に行われたレディースオープントーナメント2006決勝戦第3局▲里見香奈女流1級 対△矢内理絵子女流名人の対局は、130手で後手の勝ち。2勝1敗で矢内女流名人の優勝となりました。里見香奈女流1級は準優勝。規定により、2月22日付で女流初段に昇段となりました。(この場合は4月を待たずに昇段になるんですね。)
里見は島根県出雲市に住む中学3年生。里見が勝てば、昭和57年に当時14歳の林葉直子女流二段が女流王将を獲得して以来、25年ぶりの中学生棋士の公式戦制覇となるだけに、この日将棋会館には多数の報道陣が詰めかけた。
先手の里見は、飛車を中央に据える得意の中飛車戦法。午後になって形勢が矢内に傾くと、里見の師匠、森ケイ二・九段が「このくらいの劣勢、歯を食いしばれ!」と記者室で檄(げき)を飛ばす一幕も。
読売新聞の記事によると20社以上の報道陣が詰めかけたそうです。見出しをご覧になってわかるように、お目当ては里見香奈女流初段でした。今回はチャンスをつかめませんでしたが、実力の程を見ても次のチャンスはじきにやってくると思われます。
一方の矢内女流名人にとっては、優勝しても注目されないというあまりない経験となりました。今回は里見女流初段に勝ってほしいという空気があったわけですが、そんな空気を読まないのが真の一流の条件だろうと思います。今回の勝利は、今後女流のトップを走ろうとする上で大きな糧になったことは間違いないでしょう。