王位戦第4局、羽生が1勝を返す

108手目 △9四歩まで


谷川浩司王位 対△羽生善治四冠の王位戦第4局は羽生四冠の勝ちでした。

お昼頃Web中継を見ようとしたのですが、全くつながらず閉口しました。今回の西日本新聞の中継ページはとても充実していたのですが、それが逆に仇になったということでしょう。アクセス数の増加もあるでしょうが、一人あたりの転送量の増大の方が主な原因でしょう。

私としては、テキスト形式の棋譜だけでもいいので、いつでも見られた方がいいですね。以前にも書きましたが、ウェブ上のコンテンツとしての将棋の最大の特長は、少ないデータで進行がわかることですから。

さて、将棋は封じ手の▲3四銀から先手が銀損の攻めを見せた後、先手が駒得に転じたものの、どちらもどこから手をつけていいのかわからないようなずっと中盤が続く展開となりました。これでは光速の谷川よりもマジックの羽生ペースということで、先手有利といわれていた状況から徐々に後手に形勢が傾き、結局172手の長手数で後手の勝ちとなりました。これで谷川王位の3勝1敗です。

個人的には、108手目の△9四歩に感銘を受けました。こうすることで先手の攻めを1手よりも多く余しているという判断なのですね。間合いの取り方が絶妙です。