『四間飛車の20年』

11月に浅川書房から出版される予定の『四間飛車の20年』(藤井猛著)が面白そうです。

今日の囲碁・将棋ジャーナルの将棋解説者は藤井猛九段。王座戦の解説はともかく、番組終了前の『四間飛車の20年』に関するトークが興味深かったです。藤井九段によれば、この本は20ないし30年前からの四間飛車の移り変わりを解説する本です。手順を記憶する負担が少なくなるように図面を多く使いながら、ある戦形がどうして最近見かけないのかといった疑問を一つ一つ解き明かしていきます。古い将棋は藤井九段も生では見ていませんから、自身で調べながらその理由を探ったそうです。棋譜を見て変遷を調べるだけならアマチュアでもできますが、そうやってトッププロの視点をちゃんと入れてくれると一段水準が上がりますね。

見ないうちから書いてしまうのも何ですが、名著間違いなしでしょう。構成がうまくいけば、定跡本としてオールタイム・ナンバーワンまでありそうです。浅川書房はしばらく将棋本の先頭を走りそうですね。