森茂氏のばか千日手

解答締め切りも過ぎたということで話題にしてみます。詰将棋パラダイス11月号フェアリーランドの5番、森茂氏作のばか千日手500手はさすがによくできていますね。100手一組の手順が5回繰り返されるわけですが、ばか千日手という条件を利用してと金、成香などを入れ替えるパズルに仕上がっています。

この作品がどの程度解かれるものなのか私にはよくわかりません。というのも、盤上にある多くの駒のほとんどは動いてはいけない(もし動くと、王手をかけながらでは元に戻れなくなる)ということに気付かないと、解くことはほとんど不可能だろうからです。つまりどの駒が壁として機能しているかということですね。コンピュータの場合はそれを理解していないため、普通に解かせようとすると動くはずのない駒を動かす変化に突入してしまい、いつまでたっても探索が終了しません。*1

ところが、Onsite Fairy Mate 掲示板の書き込み番号[102]の神無太郎さんによると、ある「技」を使うことで現実的な時間で解くことができるようになるそうです。つまり、壁となっている駒を明示的に壁とみなすということだと思います。具体的には

  • 壁になっている駒を石に置き換える。
  • 後手玉が進入できない地点を指定する。
  • 入れ替えの対象になる5つの駒を全てと金で置き換える。

という感じだと思うのですが、どうでしょうか。一つ足りないのはわかりませんでした。

2月8日追記:驚いたことに、このばか千日手には余詰がありました。詳しくは、2004年2月号を参照して下さい。恥ずかしいことに、今回は安易に壁と思ってはいけないと言う教訓を生んでしまいました。

*1:ここでいう「コンピュータ」とは、OnSite Fairy Mateで配布されているフリーソフト「fm」を指しています。