名人戦第2局1日目

58手目 △1八飛まで


名人戦第2局▲森内俊之竜王 対△羽生善治名人の対局は1日目が終了しました。横歩取りにもかかわらず58手目まで進んでいます。この局面が2日目の夕食休憩と言われても驚きません。

戦形は横歩取り8五飛から▲3五歩△同飛となる変化。4月20日の朝日オープン第2局で羽生名人が負けた将棋と同じ形です。48手目の△4五桂でその将棋からは離れましたが、その後も実戦例のある手が続き、封じ手の局面は先月のB級1組順位戦終戦の▲阿部隆七段△高橋道雄九段戦と同一だそうです。時間をかけずに指せるわけですね。

この形は非常に深く研究されている上に、B1順位戦は高橋九段がA級昇級を決めた将棋ということもあって注目を集めましたから、両者ともこの局面を想定した研究を行っているはずです。まさに研究で決まる将棋ということになりました。羽生名人は第1局で定跡から外れた形で負けていますので、さらに研究でも負けるとすると名人防衛は難しくなりそうです。いずれにしても、明日はこの形の一つの結論が出ることになります。