「これは私の悲願です」

日本将棋連盟専務理事で東京都教育委員でもある米長邦雄永世棋聖は教育に将棋を取り入れる働きかけを精力的に行っています。

将棋を学校教育に導入。これは私の悲願です。

将棋クラブでも良く。授業の一部でも良い。どのようなケースであっても将棋を学校現場の中に入れるのです。更に校外でも、子ども教室、老人クラブとの交流等々輪を広げてゆきたい。

「ゲーム」ではない名称を求む。これが問題です。

世間的には将棋は「ゲーム」つまり遊びの一種とみなされており、それは一面で正しいのですが、遊びのままでは学校教育に導入することができないので別の呼称を考えたいのだろうというのが私の解釈です。

米長永世棋聖自身は米長邦雄の家 ご意見板で「棋道」という名称を提案しています。この名称は聞き慣れない方が多いのではないかと思いますが、浅い考えで提案されたわけではありません。

社団法人日本将棋連盟が設立された目的をご存じでしょうか。「将棋道の普及・発展を図り。併せて国際親善の一翼を担い、人類文化の向上に寄与すること」です。この理念からすれば、米長永世棋聖の「棋道」という言葉は非常に正しい。正しすぎると言っても良いくらいです。

問題はその言葉がほとんど世間一般に浸透していないことだと思われます。将棋を教育現場に導入することに反対の声があった場合に備えて、理論武装しておくことが必要でしょう。