順位戦C級2組、2敗者は3名に

昨日一斉に行われた順位戦C級2組の第10回戦で、2敗の棋士が3名となり、残り1つの椅子を巡って最終戦を迎えることになりました。また、高勝率で注目されている近藤正和五段は、安用寺孝功四段に敗れて今年度の勝率が9割を下回りました。

昇級争いは以下のようになっています。(昇級者3名。かっこ内の数字は前年度の順位。)

  • 1. 8勝1敗(05) 飯島栄治五段(昇級)
  • 2. 8勝1敗(10) 近藤正和五段(昇級)
  • 3. 7勝2敗(12) 平藤眞吾六段
  • 4. 7勝2敗(15) 矢倉規広五段
  • 5. 7勝2敗(46) 片上大輔四段
  • 6. 6勝3敗(03) 室岡克彦七段

上位2名の昇級はすでに確定しています。残りの椅子は1つ。可能性は4名まで絞り込まれました。自力昇級の目があるのは、平藤六段。キャンセル待ちは、平藤六段と同じ関西の矢倉五段、順位戦初参加の片上四段、1年での返り咲きを目指す室岡七段と続いています。

他方、降級点を巡る争いは以下のようになっています。(降級点9名。「*」は今年度開始時点での降級点を示す。大島七段は最終戦が空き番のため、すでに10局対局済み。)

  • 38. 3勝6敗(41) 金沢孝史四段**
  • 39. 3勝7敗(33) 大島映二七段**
  • 40. 2勝7敗(31) 武市三郎六段
  • 41. 2勝7敗(32) 小阪 昇七段**
  • 42. 2勝7敗(35) 堀口弘治七段(降級点)
  • 43. 2勝7敗(36) 藤原直哉六段(降級点)
  • 44. 2勝7敗(38) 熊坂 学四段**(降級)
  • 45. 2勝7敗(42) 安西勝一六段**(降級)
  • 46. 1勝8敗(23) 木下浩一六段*(降級点)
  • 47. 1勝8敗(43) 前田祐司八段**(降級)

下位6名の降級点が確定しました。うち3名は3つ目の降級点で、フリークラスへの降級となります。熊坂四段は新四段から3年連続の降級点での降級。新四段でプロになったら初めのうちは勝って当たり前というような時代もありましたが、傾向が変わってきたということなのでしょう。この日の熊坂四段の対戦相手はプロ入り同期の大平武洋四段でした。巡り合わせというものはあるのだなと感じました。まだ若いということは、何かきっかけがあれば戻れる可能性が残されているということ。期待したいと思います。

残りの降級点枠は3つ。可能性があるのは4名にまで絞られています。つまり、4名のうちで降級点を逃れられるのは1名だけです。武市六段を除く3名は降級点を2つ持っているので、降級逃れを賭けた争いということになっています。どういうわけかぎりぎりで降級点を逃れることで知られている武市六段は、自身が勝って金沢四段が負けたときのみ降級点を逃れます。

つまり、少なくともどちらか片方は降級点ということになってしまったわけですね。