初防衛

これで3期目の名人位。名人に3期以上就いた棋士は、羽生善治四冠を除いて全員が永世名人資格を得ています。羽生四冠とどちらが先に5期目の名人位を獲得するかですね。

ところで、この記事はMSN-Mainichi INTERACTIVE 将棋には掲載されていません。MSNと提携するようになってから、はっきりと質が落ちたと思います。

中で「白、赤、白/赤に2面ずつ塗られた積み木(立方体)を4個ないし9個組み合わせて、示された図形を作る」という課題があったのですが、際だって成績が悪かったのが今回の名人戦対局者のおふたりだったのです。なぜかというと、このような課題は図形を示されたらとりあえず積み木をいろいろ動かしてみて、部分から組み合わせて作っていくほうが早く回答できるのですが、おふたりは図形を示すとまず、目をつぶったりして頭の中で「読み切ろう」としたのです。答えがわかってからはじめて積み木に手をのばしてゆっくり形を作る・・結果として時間は長くかかり、知能検査の点数としては悪くなってしまったのです。しかし、詰将棋を解くときなども盤面を動かさずに考える、棋士の習慣がそこまで染みついているのか、と検査をしていて大変感動しました。

興味深いエピソードですね。○秒以内に答えを出して下さいと言われればそうできるだけの能力はあるはずですが、長時間かかっても「読み切ろう」としたくなる本能があるのでしょう。そうでなければ名人戦のように持ち時間の長い対局を戦えないのでしょうね。