奨励会の筆記試験

大平武洋四段が奨励会入会試験の制度について提案を行っています。

奨励会の入会試験でメインとなるのは対局試験ですが、それだけでなく筆記試験も課されます。(参考:2005年度奨励会入会試験(級位受験)

今回お願いしたのは筆記試験についてです。知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、一次試験には筆記試験があります。しかし、これで落とされることはありません。それなのに初日の一番最初に行われます。昨年から以前のように、詰め将棋や次の一手などの問題を出すようになったそうですが、自分の頃は作文を書くだけでした。ハッキリ言えばやらなくても問題ないでしょう。

案内のページには「筆記試験(作文)」と書かれていますね。

今回お願いしたのは、一次試験が免除の子(研修会B1や、全国大会優勝など、免除になる子が何人かいます)が遠方なので、筆記をずらすことを、考えてもらえないかということでした。

本当は、筆記試験の廃止や試験合格者のみ受けるという提案もしたかったのですが、試験も近いので今回はこれだけにしたのですが、答えはNOでした。特定の人を優遇するのはよくないという考え方もあると思いますが、意味のない事を何年も続けていることに憤りを感じます。

どのような試験においても公平性は重んじられるべきですが、一次試験(の対局試験)が免除されている時点で優遇措置がとられているわけですから、それに付随して便宜が図られても公平性が損なわれるとは言えないのではないかと思います。

将棋の棋士を目指す人の数が今後どう推移するか不透明な中、受験生にとってできるだけ受験しやすい環境を整えることの方がより重要でしょう。