先崎学八段とコンピュータの相性

全くもって素人的発想ではあるが、この「記憶力の悪さ」と「局面に対する明るさ」という特質は、先崎とコンピュータが組むと、ものすごく親和性が高くなることを意味しているような気がする(先崎の「局面に対する明るさ」を将棋ソフトのアルゴリズムに昇華させ、ソフトの大局観をどんどん強くしていくという可能性もあろうし、コンピュータのサポートを得た人間同士の将棋という新ジャンルで大活躍する可能性もあろう)。未来の将棋がどんな姿になるかわからないが、文才もあり多方面での才を持つ先崎の活躍の場は、将来、思いがけない形で現れるに違いない。以上、一ファンの夢想である。

先崎学八段は、頭の中にある事柄を言語化する才能という面で優れたものを持っていると感じています。これは羽生善治四冠も同じなのですが、羽生四冠の場合は当人が経験を積んで努力した結果そうなったという印象があるのに対し、先崎八段はごく自然に適切なことばを選ぶことができるのではないかと思います。

プロ棋士は局面を見た瞬間に有利とか不利とかを感じ取ることができる。この能力が、コンピュータには欠けています。棋士の頭の中にある思考回路をうまく言語化することができれば、将棋ソフトの進歩に役立つことは間違いないでしょうね。