武者野vs米長裁判、米長邦雄永世棋聖が「著作権」ページを更新

例の裁判についてまた動きがありました。最近の関連エントリは下記を参照下さい。

昨日、米長邦雄永世棋聖の「著作権」ページが更新されました。訴訟に関連した図面がいくつか追加された(これまで4つだった図面が16に増えました)のと、訴訟に関わる前国会議員の情報が付記されたのが主な内容です。

新たに16図を掲載しました。この16図が問題の焦点です。ひとつでも原告の著作であれば私が敗訴になります。私が勝つためには、16図のいずれも原告側に著作権が無いことを立証する必要があります。3択問題や、解説などがあります。

私は自分が敗訴するのは余り意に介しておりません。勝ちは無いのです。ただ、負けた時は将棋界は混乱すると思われます。同様の訴訟をされると、たいていの著作は負けるのではないかと、これは棋士としての感想です。

16図が棋泉なる原告の著作物として未来永劫認められるのは大問題でしょう。

どなかたか、16図のうちのどれかはどこかで見たという方がおりましたら、本のタイトル名や雑誌、テキスト、CD-ROM等教えて下さい。

いくつか疑問を感じる部分があるので順に。

まず、「ひとつでも原告の著作であれば私が敗訴になります」との部分。原告の著作物を利用するものだったとしても、実際には許諾を得ていたとか著作権を譲渡されていたとかいう抗弁もありえます。すでにその方針を放棄しているのなら構わないのですが。

次に、原告側は単独の図面が著作物であると主張しているのかどうか。普通に考えると、図面に付属する解説文、あるいは複数の図面をまとめて著作物であると主張しそうに思います。実際のところどうなのかは裁判資料を見ないとわかりませんが。

それから、同じ図面を使っているとしても、その使い方によって判断が異なってくることは十分考えられます。被告側としてそのあたりをきっちり主張しておかなくて良いのでしょうか。被告側が完全なデッドコピーをしたと認めるならそれで構わないのですが。

詳しい論点は言いたい放題 - 棋泉vs米長邦雄訴訟(8)第2回口頭弁論は延期?非公開期日?などをご覧下さい。