激指が岩根忍女流初段に勝利

コンピュータ将棋や囲碁の掲示板の書き込みで知ったのですが、1月3日付の岩手日報の朝刊に「コンピューターと手合わせ」という名前の企画で▲激指 対△岩根忍女流初段の対局の記事が出ています。昨年10月16日にコンピュータ対プロ棋士の対局を制限(続)でお伝えした中の共同通信が1000万円で対局できるようにしたという話に出てきた企画ですね。

ほかにどの新聞に出ているのかわからないのですが、一部の地方紙にのみ掲載されているようで、全体の読者数が少ないためかこの将棋はほとんど話題になっていません。来月の将棋世界あたりには掲載されるのでしょうか。このまま埋もれてしまうにはもったいないと思うのですが……。

この将棋は激指の居飛車に岩根女流初段が矢倉流中飛車をぶつける序盤となりました。激指の定跡がうまく対応できなかった感じで、序盤は後手の作戦勝ちだと思います。

ここから一度は千日手模様となりましたが、後手が人間らしく打開して、馬を作り飛をさばいて優勢に。さらに端を攻めた次の局面で……

△9七馬が好手。この手を激指は読めておらず、指された瞬間に形勢判断が優勢から不利に転落したそうです。そこから、今度は先手が端から反撃しますが、後手は丁寧に受け止めようと相手をしすぎたのか悪手を指してしまいます。

記事によれば、この手がミスだそうです。▲同角から後に▲6六角打と重ねられて端を破られ、さらに▲5三歩成であっさりと挟撃形を作られてしまいました。岩根女流初段は中盤まで良い形を作ったものの、寄せに入ってからぽっきりと折れてしまった印象で、プレッシャーがあったのかなと思わされました。