順位戦B級1組 阿部隆八段が昇級、先崎学八段は降級

3月17日に行われた順位戦B級1組最終節で阿部隆八段のA級への昇級が決まりました。先崎学八段はB級2組への降級が決まりました。

上位陣の成績は以下のようになりました。

  • 1. 10勝2敗(01) 深浦康市八段(昇級)
  • 2. 8勝4敗(03) 阿部隆八段(A級へ昇級)
  • 3. 8勝4敗(05) 中川大輔七段

自力昇級の目があった中川七段が、すでに1位が決まっていた深浦八段に敗れたため、空き番だった阿部八段に昇級枠が回ってきました。阿部八段はB2に4年、B1に5年とスローな昇級でしたがようやく念願のA級入りです。

下位の成績は以下のようになりました。

  • 09. 5勝7敗(06) 島朗八段
  • 10. 5勝7敗(10) 北浜健介七段
  • 11. 4勝8敗(02) 高橋道雄九段
  • 12. 4勝8敗(04) 先崎学八段(B級2組へ降級)
  • 13. 2勝10敗(07) 青野照市九段(降級)

2人目の降級は、北浜七段との直接対決に敗れた先崎学八段となりました。まさか先崎八段が落ちるとは。来期のB2にはちょうど渡辺明竜王山崎隆之六段が上がってくることもあり、先崎八段がB1に戻るのも容易ではないでしょう。今年度前半は王位戦挑戦者決定戦に進出するなど好調でしたので、それを見る限りB2の格ではなかったはずですが、最後の4戦で一つも勝てないのでは降級もやむなしですね。それに対して、島八段は最後の3戦で全勝してきわどく残留を決めました。この追い込みはすごいと思います。

これで今期の順位戦はすべて終了しました。それにしても関西の棋士順位戦で活躍しましたね。

  • A級では、谷川浩司九段が名人挑戦。
  • B1では、阿部隆八段がA級へ昇級。
  • B2では、畠山鎮六段がB1へ昇級。
  • C1では、山崎隆之六段がB2へ昇級。
  • C2では、安用寺孝功五段と橋本崇載五段がC1へ昇級。
  • ついでに三段リーグでは、糸谷哲郎三段が四段へ昇段。

全部関西棋士です。現役の関西棋士は現在41名。全体の3割未満しかいないことを考えるとこの結果は大活躍と言えそうです。