斎田晴子倉敷藤花インタビュー

女流名人など3期獲得の実力者。春先からのスランプで悩んでいたころ、米長邦雄永世棋聖の紹介もあり、竜王戦の観戦記を担当するように。

男女のプロ制度が違うのが将棋界。朝から深夜まで男性棋士の対局を食い入るように見たのは初めてだった。

終局後の感想を聞いて、「一見無駄に思える手まで考えていることが一流の技術を支えていると分かりました。また、書いてみて、ふだん何気なく読む新聞記事の背景にいかに多くの取材量が必要なのかも」。新たな発見が将棋の幅を広げることにつながる。

一流棋士の深さに感銘を受けてもそれをすぐに実行に移せるわけではないのですが、そういう環境に身を置く時間が長ければ少しずつ近づいていけるということもあるのかなと思いました。本当は仕事がないときに将棋会館の控え室などに自ら足を運ぶこともできるのでしょうけども、普段からいる人でないと輪に入っていきにくいみたいなことはあるのかもしれません。

女流棋界は今、日本将棋連盟からの独立騒動で揺れている。「まだ新団体設立に向けた議論が始まったばかりなので、独立するための課題をよく検討し、先行きをしっかり見極めたい。どんな形になるにせよ、将棋連盟に育てていただいた恩義は忘れません」と、慎重な姿勢を貫いている。

たしかに慎重な発言ですね。女流棋士日本将棋連盟に育てられたと同時に、女流棋士日本将棋連盟に貢献した部分も見ていく必要があると思います。