独断で選ぶ2006年の将棋界十大ニュース

昨年にひきつづき、今年も将棋界でいろいろなニュースがありました。昨年はこれ以上の年はないと思っていたのですが、今年はさらに上を行ったような気がしています。そんな中から今年も独断で10個のニュースを選んで振り返ります。異論もあろうかと思いますが、独断ということでご容赦下さい。

これ以外の今年のニュースは独断で選ぶ2006年の将棋界ニュース(番外編)をどうぞ。

なお、昨年の十大ニュースは以下の通りでした。

また、2006年の囲碁界のニュースが下のページにあったのでリンクしておきます。どの程度囲碁ファンの感覚に沿った順位かは私にはよくわかりません。

第10位:武者野vs米長訴訟が和解

2005年6月に武者野勝巳六段の運営する会社が米長邦雄永世棋聖などを訴えた裁判は、12月22日に和解となりました。

第9位:将棋倶楽部24日本将棋連盟傘下に

11月10日に、インターネット上の対局場「将棋倶楽部24」が日本将棋連盟によって買収されたことが発表されました。これによる具体的な事業はまだほとんど始まっていないので、順位はこのくらいとしました。

第8位:「大和証券杯ネット将棋棋戦」創設

名人戦七番勝負に協賛している大和証券グループをスポンサーとする新たな公式戦として「大和証券杯ネット将棋棋戦」が設立されることが11月17日に発表されました。インターネット上で開催されるのが最大の特徴です。こちらもまだ始まっていないのでこのくらいの順位となりました。

第5位:糸谷哲郎四段の活躍

今年4月にプロ入りした糸谷哲郎四段は、新人王戦で優勝したほか、今年度の勝率部門・連勝部門でトップに立つなど活躍が目立っています。

第4位:将棋博物館が閉館

関西将棋会館内にあった将棋博物館が10月31日に閉館となりました。収蔵品は大阪商業大学へ移されるとされています。

第3位:プロ・三段リーグ編入制度の創設

昨年の瀬川晶司四段の編入試験の経緯をふまえ、今年5月26日に恒久的な制度としてのプロ編入制度が将棋界の歴史上初めて創設されました。また、同時に奨励会三段リーグへの編入制度も新設されました。これによって、年齢にかかわらずプロ棋士になれる道が一応は確保されたことになります。プロ編入制度の要件をみたすアマチュア女流棋士は当面現れそうにありませんが、三段リーグ編入の方は初めての機会に2名のアマが挑戦することになりました。

第2位:女流棋士会が独立へ

12月1日に行われた女流棋士会総会で、女流将棋協会(仮称)として新法人設立の準備をするという内容の議案が賛成多数で可決されました。これによって、女流棋士会日本将棋連盟から独立するための第一歩を踏み出したことになります。現時点では先行き不透明な部分が多く残されており、この話題は2007年の将棋界の注目を集めることは間違いありません。

第1位:名人戦問題は毎日・朝日の共催で決着

4月12日に初めて報道されたこの問題は、大方の予想を超えて決着が長引き、年末になってようやく毎日新聞社朝日新聞社の共催で合意が得られました。年明けにはもう少し報道があると思われるので、このページでもその内容などを追いかけていくつもりです。