女流棋士の独立への準備状況

独立へ向けて精力的に活動しているようです。

しかし、独立後の成算はあるのだろうか。

ある男性プロ棋士は「事前に各スポンサーの了承も得ているというし、成算はともかく、とにかく現局面を前進させようということだろう」と話す。

昨年暮れ、女流棋戦の就位式の場で、米長会長は「女流の幹部は1週間に8日働くことが大事。4月1日からは将棋連盟は存在しないつもりでやっていただきたい」と、少し突き放したような発言をした。独立する以上は、甘えは許されないということだろう。

独立しても、日本将棋連盟女流棋士の存在を意識してほしいと思います。女流棋士の側も日本将棋連盟について良いところは見習って、悪いところは新しい形を作っていくようにしてもらいたいですね。

今後もできるかぎりの情報開示とこまめな更新を心がけてゆきます。

特にこのあたりは、日本将棋連盟の広報よりも上を行くと期待しています。Takodori's Self-brainstorming How to Promote Shogi Globally: 「近代将棋」2月号の蛸島女流五段インタビューよりメモでも指摘されているとおり、まずは「後日UP予定」とされている基本理念、および新団体の定款がどのようなものになるのか注目しています。

日本将棋連盟の定款はウェブ上では公開されていないと思っていたのですが、公開されていることを某所で知りました。

公益法人ですから、このように公開されているのは当然と言えます。ただ、このファイルへのリンクがどこかから張られているのかは確認できませんでした。次は決算関係の書類が公式サイトで公開されることを期待します。もしかしたら、すでに公開されていたりするでしょうか。

1月8日追記

真冬のアイス 『決算関係の書類が読みたければ、文化庁にて開示請求をすればみられますよ。WEBに載せるほどの需要はないと思うので私自身はそうしております。WEBでの公開を望む理由がわかりかねます。』

というコメントをいただいたので、話がそれますが、公益法人における情報開示の必要性について書いておきます。

これは以前少し触れたことと関係がある話です。

2001年の閣議決定に基づきホームページ上での公開を公益法人に対して要請する動きがあったため、公益法人白書によると、現在では国所管の公益法人のうち6割以上がそうしています。需要があるかどうか以前に、、インターネットでの公開を行わない特別な理由がない限り、公開すべきであるという考え方が一般的になっていると私は考えています。日本将棋連盟の場合は財務状況が話題になっていますので、他の団体と比較して多くの需要があることが明白ということもありますけども。

公益法人の情報開示というのは私が勝手に言っていることではなく、そのあり方は現在進んでいる公益法人改革の検討事項の一つに挙げられており、公益法人制度の抜本的改革に関する懇談会公益法人制度改革に関する有識者会議において議論されてきました。例えば、以下の資料に考え方が記されています。

公益活動は一般市民のために行われるものであり国民全体が利害関係者であるという前提から、情報開示(ディスクロージャー)が「ガバナンス」に欠かせないことは言うまでもありません。従来の制度では、法人の事務所に書類を備えておき閲覧させればよいとされていましたが、「事務所にて備置、閲覧、謄写という旧来の開示方法では、開示を求める側の利便性が相当失われているのではないか」というような問題意識からインターネット上の公開を義務づけることが検討され、有識者会議の最終報告では次のような表現が盛り込まれました。

公益性を有する法人による情報開示は、原則として、国民一般に対し、その事務所における閲覧及び謄写によるほか、公益性を有する法人の負担にも留意しつつ、インターネットによる開示を求めることが適当である。

この結論は新しい公益法人制度にこれから反映されていくことになると思われます。議論の中でこのような方向性への反対意見はほとんど見られませんでしたし、私の感覚でも当然のことと思っていたので、上では詳しくは書きませんでした。

ただ、上で話題にしたのはそれよりももう少し進んだ話です。日本将棋連盟がファン獲得を目指すにあたって積極的な広報活動が重要になるわけですが、そのための基盤として基礎的資料の公開を充実させることが不可欠となってくるということです。