井川慶投手が「将棋親善大使」に(続)

1月24日にお伝えした井川慶投手が「将棋親善大使」にの続きです。

1月25日に井川慶投手が東京の将棋会館を訪れ、レディースオープントーナメント決勝戦第2局を観戦するとともに、委嘱状・初段免状を贈られました。また、背番号29にちなみ、29組の将棋盤駒が贈呈されました。

そんな男が自らを将棋のコマにたとえ、話した。

井川「銀ぐらいですかね。真横とか真後ろは行けないけど、斜め後ろには行ける。銀は攻めに使える。なってしまえば金ですからね。守るより攻める。(ボクも)銀と一緒の立場です」。

対局でも銀を取られるとショックで負けてしまうという。押されても真後ろには下がらない(下がれない)。遠回りしても前に進む。敵陣に入れば金になる。銀のあり方に、自身の生き様を感じていた。

他のメジャーリーガーをコマにたとえると? 同僚の松井秀レッドソックス松坂には敬意を表し「(飛車がなる)竜ぐらい」とした。今は銀でいい。地道に1歩1歩踏み出そうという思いが、脳裏にあった

将棋を指していて銀が好きという人は多いですよね。投手としてはこれから大駒になっていってほしいと思います。

ただ、普及というのが具体的にどうするのか難しい感じはします。将棋を指さない人に関心を持ってもらうのがどれだけ難しいかは、将棋をよく指す方ならご存じと思います。井川投手も話していますが、まずは同僚の松井秀喜選手からですね。

ヤンキース松井秀喜外野手(32)が26日、新加入する井川慶投手(27)との“対戦”に意欲を見せた。といっても野球ではなく将棋の話。松井は将棋親善大使に任命されたばかりの井川との対戦について「初段のヤツに勝てるわけないだろう」としながらも、「飛車角落ちならどうかな」と「特別ルール」での勝利に色気を見せた。

松井自身、小学生のころはよく父昌雄さんと将棋を指したという。

ちゃんと付き合ってくれるあたり、松井選手もいい人だと感じます。個人的には今回の件は海外の普及に直接に役立つよりも国内での話題作りへの貢献が大きいのではと予想していたので、松井選手まで引き込んで対局の写真が撮れれば成功と言って良いのではないかと思います。

ところで、話は変わりますが、今年プロ野球中日ドラゴンズブルペン捕手として契約したドミニカ出身のルイス・フランシス氏は、将棋も得意だそうです。

今季の竜投にはラミレス、グラセスキーのドミニカンリリーバーが入団する。先発なら首脳陣とのコミュニケーション時間も十分にとれるが、リリーフは緊急性が高い。肩づくりのタイミング、きめ細かい指示…。そんなときがルイスの出番。広島時代は日本人選手より将棋が強かったというほどの親日家は、日本流のブルペンワークも完全にのみ込んでいる。さらにグラウンド外の教育係もお任せあれ−。