将棋の神様同士が対局したら

4月9日発売の週刊将棋4月11日号で、「羽生さんに聞こう!」という特集が組まれました。読者からの様々な質問に羽生善治三冠が答える企画です。その中に「将棋の神様同士が対局したら、先手勝ち、後手勝ち、持将棋千日手のどれになると思いますか。(M. K さん)」という質問がありました。これに対する羽生三冠の答えは次のようなものでした。

以前はイニシアチブが取れるので先手勝ちだと思っていましたが、最近は千日手のような気がしています。また何年かすれば気持ちが変わっているかもしれません。

理由としては、先手番は作戦の幅は広いのですが、明快な良さを見つけるのが難しいという点が挙げられます。さすがに持将棋だけはないのではと思っています。実戦で持将棋になるのは、お互いに明らかなミスをしている場合がほとんどですから。

一方で、森内俊之名人はインタビューで次のように話していました。

「将棋は、先手がやや有利だと思います。極論すれば、先手は相手に関係なく、最善手を重ねていけば勝てる」

先手番の勝率七割二分、後手番では約六割。十代から研鑽(けんさん)を積んできた技術への自信が裏付けにある。

「相手に関係なく」が将棋の神様でもとまで意味しているかは不明ですが、素直に読むと先手勝ちという結論のようです。将棋の結論がどうなるかは永遠の課題で、これからもいろいろなことが言われるのでしょう。