王座戦第2局、渡辺明五段が快勝

王座戦5番勝負の第2局▲渡辺明五段 対△羽生善治王座の対局は、69手で先手の勝ちでした。これで1勝1敗の五分です。棋譜・解説はNIKKEI NET 将棋王国でご覧下さい。

前局と同じ横歩取り8五飛戦法でしたが、先手の渡辺五段が角交換から早めに▲7七桂と跳ねたのが趣向でした。事前の研究手順だったのでしょう。その後、先手が龍を作ったのに対し後手は桂を取れる形になり、どちらの得が大きいのかという将棋になりましたが、先手の▲8二角から香を取りに行く手が大きかったようで、3筋を攻めた先手が夕食休憩に入る間もなくあっさりと攻めきってしまいました。棋譜を見る限りでは後手が何もできなかった感じで、渡辺五段の完勝と言ってよいでしょう。横歩取りという戦形の怖さを改めて思い知らされます。次の神崎健二七段の言葉が全てを表していますね。

羽生さんが短手数でこんなに一方的に負けたのはあまり記憶にない。

NIKKEI NET 将棋王国 ウェブ投票所の勝敗予想を見ると、羽生王座の3連勝を予想した人が3分の1以上もいますが、はずれということになりました。この勝ちは大きいですね。五分になったのは勝敗だけではないでしょう。私は5局目までもつれそうな気がしています。

それにしても現地および関東・関西の将棋会館で予定されていた大盤解説会はどうしたんでしょうね。午後6時とか7時開始なのに、5時過ぎに将棋が終わってしまったわけですから、解説も熱が入らなさそうです。