棋王戦五番勝負第1局、谷川浩司王位が先勝

そんな名局が放映されているさなかにも、谷川浩司王位は対局をしているというのがまたすごいところです。

今日行われた棋王戦五番勝負第1局▲谷川浩司王位 対△丸山忠久棋王の対局は、121手で先手の勝ちでした。棋譜などは第29期 棋王戦 5番勝負のページでご覧になれます。

戦形は相掛かり▲2八飛▲3六銀型。角交換して地味な駒組みが進みますが、そんな中で後手が38手目△2四歩と突いたのが考えにくい手。当然先手は▲同飛と取りさらに横歩も取って2歩得となります。その間に手得して先攻するのが後手の作戦でした。実際に先手の右銀は3六に出た後、昼食休憩前には3八へ戻ったため、後手は相当な手得をしたことになります。

しかし後手は角の打ち込みに備える必要性から、銀ではなく金を繰り出して攻めざるを得なかったのはやや不満の残るところ。自玉の守りを薄くしながらも左辺を制圧して先手玉に圧力をかけます。それに対し先手は玉を右辺に移動してかわす作戦に。後手は飛を4筋に転換して駒損ながら先手の飛を取って先手玉に迫るものの、難解な寄せ合いは先手がわずかに残していました。

第2局は22日(日)に行われます。