瀬川氏が銀河戦予選で5連勝目

昨日放送された銀河戦予選Fブロックの▲瀬川晶司アマ 対△淡路仁茂九段の対局は、135手で瀬川氏の勝ちでした。再放送は17日、棋譜囲碁・将棋チャンネルのページで無料でご覧になれます。

これで瀬川氏は5連勝。最多連勝者として決勝トーナメントへ進出することがほぼ間違いない状況となりました。実現すれば、2年連続3度目の決勝トーナメント進出となります。

瀬川晶司氏プロ入り希望問題リンク集は、まだ更新を続けています。この件について考え出すと、将棋界の様々なことが複雑に絡み合ってきて考えがまとまらなくなります。

一つだけ言えるとすれば、プロより「強い」アマの存在は、プロ棋界にとって不都合だということです。将棋に限らず、プロ競技というのは「強い」ことを旗印にしてファンからお金をもらうことを正当化しているわけです。その意味で、プロより「強い」アマの存在が許されるのは、そのアマが近い将来プロ入りすることが既定路線になっている場合だけです。

これは一般論ですが、将棋界においてはプロの位置づけは、他の競技に比べてやや特殊という事情があります。まず、四段になったプロ棋士は決して三段に逆戻りすることがありません。そして、四段になったプロ棋士は初年度から生活できるだけの給料をもらえます(そして、順位戦で5割をキープしている限りその待遇は悪くなりません)。三段と四段は段位の数字は1つの差しかありませんが、その待遇には天と地ほどの差があるわけです。

このような極端な差がある競技はほかではあまりお目にかかれません。一つ例を挙げるなら、大相撲の幕下と十両の待遇の差はそのくらい大きなものと言えるでしょうか。しかし、十両の関取は成績が悪くなれば幕下へ落ちてしまいます。さらに相撲に例えるなら、将棋のプロ棋士が四段から三段に落ちないのは、横綱大関に降格しないようなものと言うこともできるかもしれません。つまり、プロ棋士横綱であるべきだと。こじつけですが。

話がそれましたが、現実問題として一番「弱い」プロ棋士と一番「強い」三段を比較すると、三段の方が「強い」という事実認識には、ほとんどの方が賛同すると思います。仮に、その2名を交代すれば、将棋界全体の実力は上昇するわけです。ところが、そのようなことは実際にはできません。このような状況は、将棋界が純粋な実力主義を採っていないところから来ています。

それでいいのか。そのような問題意識は常に持っておくべきだと私は考えています。

話がぜんぜんまとまらないのですが、今日はこの辺で。