三賞の価値

4月2日に将棋大賞各賞の受賞者が発表にでお伝えしたとおり、佐藤康光棋聖は今回の将棋大賞で技能賞を獲得しました。

将棋大賞の各部門賞が誰になるか予想するようなことをしたファンは私だけではなかったと思いますが、この受賞は予想通りだったでしょうか。私はどちらかというと近藤正和五段ではないかと思っていました。よみなおの独り言4月1日付によれば、選考委員も迷ったようで、高勝率の近藤五段との争いの末の受賞だったということです。

佐藤康光棋聖の昨年度の主な実績は、棋聖位防衛とJT将棋日本シリーズ優勝でした。正直なところ、佐藤棋聖はもっと活躍すべき棋士だと思います。実際、一昨年度は棋聖位防衛と銀河戦優勝という実績がありながら、受賞はなりませんでした。

考えてみれば、この「殊勲・敢闘・技能」という三賞の名称は大相撲から取ったもの。大相撲では大関横綱三賞の対象になりませんから、佐藤棋聖の受賞が少し不自然に感じられたのかもしれません。

同じくよみなおの独り言4月15日付によると、佐藤棋聖は受賞をそれほど喜んでいない様子。やはり、もっと高いところに目標を置いているのでしょう。同じ賞でもその価値は変わってくるようです。