渡辺明竜王が浅川書房から新著

来週、浅川書房から渡辺明竜王の著書『四間飛車破り【急戦編】』が発売されます。6月には続編の『四間飛車破り【居飛車穴熊編】』も発売になる予定だそうです。

藤井猛九段の『四間飛車の急所』シリーズが振り飛車党から見た本だったのに対し、こちらは居飛車党から見た感覚で書かれているという違いがあるそうです。分量に差があるので内容の濃さは及ばないでしょうけれども、藤井九段の見解を踏まえてどのような変化手順を示しているのか興味深いですね。

本書で私は、自分なりの考えや研究を正直に書いた。四間飛車の本はたくさん出版されており、そうした先輩棋士の著書も参考にさせていただいた。ところが不思議なことに、同じような形・似たような変化を取り上げた場合でも、考え方や局面の評価が一致しないことも多い。「どちらが正しい/間違っている」ということではなく、振り飛車党には振り飛車党の、居飛車党には居飛車党の感覚があるのだ。そうした感覚の違いまで読み取っていただければ、居飛車党に限らず、振り飛車党の方にも参考になるのではないかと思っている。

考えてみると、この本が渡辺竜王のデビュー作となるわけですね。ウェブログや雑誌などで渡辺竜王の文章を読む機会が多いため、意外な感じがします。そういえば、将棋世界近代将棋での連載は単行本化されないのでしょうか。

余談になりますが、浅川書房のページでISBNがわからないのはなんとかしてほしいです。注文するときにISBNがわかるのとわからないのとでは、手間が変わってきますので。