盤上の勝負が全てではない

上記記事中の次の発言が目を引きました。

しかし、盤上の勝負がすべてとは考えず、プロ棋士には次のように注文する。「将棋界で偉い人は、将棋が強いか、普及に尽力しているか、収益に貢献している人。この3通りのうち、どれかを目指してほしい」と。

つまり、棋士は必ずしも将棋が強くなくて良いというわけです(もちろん、最低限の強さは必要でしょう)。これは対局規定第1条の「公式棋戦の対局が、現役棋士の第一の公務」という精神とは相容れないものがあります。米長邦雄永世棋聖がどこまで念頭に置いているか判断しにくいですが、これまでとは少し変わってきている印象はあります。

しかし、米長永世棋聖の発言を印象でとらえると失敗することがあるんですよね。これも、強くなくていいのは引退棋士だけという解釈も可能ですし。