名人戦契約問題についていろいろ(17)

書いている途中でニュースが入ってきたのですが、とりあえずそれは後回しで。

取り分け明日も、若手研修会及び名人戦問題の経緯説明会なる催しがある。
出欠の明示を求められているが、事情があり未だしていない。
第01回は04/26に開催された。
棋士番号241番以降の)若手棋士向け研修会のみで、広瀬章人(あきひと)四段に聞いた所では、上智大学の出口教授がご講演されたらしい。
耕自(こうじ)教授であれば愛棋家で、以前お目に掛かっている。
内容は詳しく話してくれなかったが、社会人向け教養知識の関係だろうか。

若手向けはいいとして、年齢ではなく棋士番号で区切るのはそういうものなのでしょうか。

それから先日お伝えした読売ウイークリー5月21日号の記事については下記で紹介されています。

この記事では毎日新聞社から全棋士宛てに送られた2度目の手紙(5月2日付)が紹介されており、その写真も掲載されています。この手紙の内容が具体的に明らかになったのはこの記事が初めてです。

付け加えるとすると、毎日新聞社の態度は次の部分に表れていると思います。

私どもは、名人戦の今後の契約について連盟理事会と話し合いをする機会を持ちたいと願っております。しかし、一方的な契約解消の文書を残したまま、話し合いの席に着くことは法律論を別にしても、おかしなことです。

記事に出てこない部分でほかにもいろいろなことが書いてあると思いますが、「法律論を別にしても」とあるように、「通告書」の撤回が法律的に100%必要だというわけではないようです。どちらかと言えば、道義的な問題を前面に押し出しているという印象を持ちました。

次に、週刊将棋5月10日号ではこの問題に関する言及は特にありませんでした。5月3日に名人戦契約問題についていろいろ(15)でお伝えしたように、米長邦雄永世棋聖は5月3日号の記事について「小川明久氏の記事は事実と違うことがあり、不安を煽ったりして極めて良くない。そこで、本日話し合いの末、5月10日号と5月17日号で素晴らしく明るい記事が載るはずという話し合いをしました。」と述べていました。米長永世棋聖が記事中のどの部分が「事実と違う」と主張していたのかは不明のままです。

そして、どの記事が「素晴らしく明るい記事」なのかも私にはわかりませんでした。有吉道夫九段の旭日双光章受章の話は素晴らしいですが、話し合いをするまでもなく掲載になるでしょうし、何か特別に素晴らしい記事があるかというと疑問です。素晴らしくない方で特別な記事であれば、小川明久氏の編集長交代のニュースがそれにあたるとは思います。それについては別にエントリを立てて書きます。いくらなんでもこれが「明るい」ニュースということはないでしょうけども。

それから、5月10日発売の文藝春秋6月号でこの問題を扱った記事があるようです。

というところで入ってきたのがこのニュース。

将棋の名人戦の主催について、日本将棋連盟米長邦雄会長)が毎日新聞社朝日新聞社に対し、両社の共催を提案したことが9日、関係者の話で分かった。  契約期間は5年で、観戦記は両社で独自に掲載し、両社の関係は対等であることなどを提案している。連盟側は両社に15日までの回答を求めている。

報道しているのはまだ共同通信だけのようです。えーと、この提案を両者がのむという感触があってやっているのでしょうか。契約金はいくらにするつもりなんでしょうか。1つの棋譜を両者で使い回すという例を作っていいのでしょうか。いいんでしょうね。なんだかよくわかりませんが。

続報が出たら改めてお伝えします。