棋士総会でプロ編入制度案を可決 女流棋士も対象に
- 第57回通常総会の報告(日本将棋連盟)
- 将棋:アマに門戸、連盟がプロ編入制度創設へ(毎日新聞)
- 将棋連盟、プロ編入試験制度を創設(NIKKEI NET 将棋王国)
- 将棋棋士とは(同上)
- プロ編入試験制度を創設=日本将棋連盟(時事通信)
- プロ編入試験制度決まる 日本将棋連盟(朝日新聞)
2.プロ編入制度導入について
賛成 154票、 反対25票、 無効5票、 棄権7票
A案 108票
B案 46票※プロ編入制度A案は下記の通りです。
編入制度答申書 A
1 プロ試験
- 現在のプロ公式棋戦において、最も良いところから見て10勝以上、なおかつ6割5分以上の成績を収めたアマチュア・女流棋士に対し、希望によりプロ編入試験を行なう。・試験方法は、棋士との5番勝負。試験官は新四段5名を棋士番号順に選出する。
- アマが3勝2敗以上で合格。フリークラスに編入できる。
試験方法
- 受験者を二段扱いとして、奨励会二段(場合により初段も含む)と対局。8局指して6勝2敗以上で三段合格。
- 合格者は三段リーグ参加資格が与えられ、年齢に関わらず最長4期(2年)まで在籍が可能。・在籍中の二段降段は退会となる。勝ち越し延長も認めない。
※1・2とも、受験者からは相応の試験料を徴収する
アマチュアにとってプロ公式戦で10戦すること自体がまず困難なので、瀬川晶司四段に続く棋士が生まれることは当分ないでしょう。女流棋士にも機会が認められたことは前進です。こちらはアマチュアよりも規定成績を達成する可能性は高そうですが勝率が問題になりそうです。いずれにしても編入試験が行われるのは10年に1度とかそういうまれな機会に限られると言えます。ただし、今後プロ公式戦のアマチュア・女流枠が拡大されれば状況は変わる可能性はあります。そのあたりは主催者の意思次第ですね。
三段リーグ編入試験は現行の初段受験を拡大したものと言えそうです。こちらは吉田正和二段のときのような20歳前後のアマ強豪が奨励会に挑戦するときに使われるかもしれません。社会人になってからでは、現在のままで三段リーグに参加するのは不可能でしょう。奨励会制度の改革は今後も進めていく必要があります。
ずいぶん扱いが小さくなってしまいましたが、これも歴史的な第一歩だと思います。
追記:プロ編入制度途中経過についてに記載されていた「特例案として 全棋士参加による棋戦の優勝者は、即プロ棋士とする
」という部分はどうなったんでしょうか。反対する人がいたとは考えにくいのですけども。