谷川浩司九段インタビュー

昨年度の関西所属棋士の中で印象に残った棋士をファン投票で選ぶ関西本部 Player of the Year '05-'06でトップ得票した谷川浩司九段のインタビューです。

名人戦を観戦しているときには忘れていましたが、谷川九段にとって2005年度は順位戦を除いて不本意な年だったんですね。対局数がデビュー年に次いで少なかったそうです。これは王将戦リーグ入りを久々に逃したせいというのが大きいですが。

そのあとでは、名人戦の戦形選択の話が面白かったです。第1局で森内俊之名人に後手番一手損角換わりを採用されたのが意外だったということです。その後第3局・第5局は先手の谷川九段が3手目に角道を止めて、結果的に角交換を拒否する形になりました。

-第3、5局は相矢倉となりました。予定していた作戦ですか?

「まあ、特にというわけではないのですが。角道を止めて柔軟な形で指そうという事ですね。森内さんは後手番でも矢倉を指しますし、相振り飛車も指す。どちらにも対応出来るように考えていました。でも3手目に▲6六歩ではなく▲2六歩と私が突いたら、一手損角換わりになったのか、それとも他の作戦で来たのか、今となっては謎ですが、少し気になりましたね。」

この部分もそうですが、全体に本音らしきものが表れたところが多く、面白いインタビュー記事だと思います。