千日手を見逃して終局

JT杯将棋日本シリーズ@将棋パイナップルで知ったのですが、7月2日に行われたJT将棋日本シリーズ1回戦▲丸山忠久九段 対△深浦康市八段の対局の中盤で同一局面4回が出現したものの、千日手とはならずにそのまま指し継がれ最終的に140手で深浦八段が勝つという出来事がありました。棋譜は上記ページでご覧になれます。

上の局面から、次のように進行しました。

▲4八飛    △4二飛    ▲2八飛    △2二飛    ▲7七金寄  △6五銀
▲6七金寄  △7四銀引  ▲7七金寄  △6五銀    ▲6七金寄  △7四銀引

△2二飛で2度目の同一局面、2度の△7四銀引で合計4度の同一局面が登場していますので、本来なら66手目千日手となるはずでしたが、その後も対局は続き最終的に後手の勝ちとなりました。

日本将棋連盟対局規定にはこのような場合の取り扱いがありませんので、どうなるのか疑問に思っていました。反則については投了を優先することから類推して、この場合もあとから結果が変わることはないのでしょうけども、明文規定はあった方がいいのではないかと思います。

ところで、対局中に棋譜用紙を見ていて気付いた場合には、どのような扱いになるのでしょうね。気付いても気付かなかったふりをして、敗勢になってから千日手を指摘するのもありなのでしょうか。