梅沢由香里女流棋聖が東邦大学の客員教授に就任

2006年10月25日に東大で囲碁の教育への活用研究開始東京大学教養学部の「教養教育への囲碁の活用研究部門」についてお伝えしました。

その東大の授業の講師も務めていた梅沢由香里女流棋聖東邦大学理学部の客員教授に就任して、1年の任期の間教育や研究にあたることになったそうです。

学情報科学科の数理知能科学コースでは、囲碁を取り入れた授業計画を考えております。数学や計算機プログラミングでは頭の中で様々な思考実験を繰り返し問題解決することが重要ですが、囲碁を学ぶことはその鍛錬の1つになると考えています。また、囲碁そのものも情報科学の研究対象として非常に魅力的な題材です。チェスや将棋ではプロと対等に戦えるソフトが開発されつつありますが、囲碁のソフトはまだまだその域に到達していません。囲碁の盤面での膨大な組み合わせの中から最適な戦略を見つけ出す過程を解明することは、人工知能の側面からも情報科学が取り組んでいる様々な問題を解く手がかりを与えてくれるものと考えております。

このような視点は囲碁でも将棋でも共通する部分が多く、特に「鍛錬」ということばはかなりしっくりくるように感じました。

もともと知名度が高いだけでなく、最近女流棋聖を獲得するなど活躍もめざましい梅沢女流棋聖だからということもあるのでしょうけども、将棋でもいろいろな分野との連携を深めていってほしいと思います。