将棋本オールタイムベストテン+番外編

ということで、

を考えます。本当はもっと早く更新できるつもりだったのですが、いろいろ見ているうちに書きたいことがふくらんでしまい締め切り間際になってしまいました。

他の方のリストを見ているとそれもあるなあと思わされて心が動いてしまいます。それは抑えてできるだけ絞りながら、自分個人の感覚を重視しながら選んでみました。

オールタイムでの名著となると内容が良いというだけでは不十分で、やはり他の本にはない要素がなければその資格はないという考えなのだなと、リストアップしてみて気付きました。しかし、客観的にというよりはどうしても主観的になりますね。本の面白さには、本を読んでいたときの個人的な体験が大きく関わってくるわけで、その意味で純粋に本の中身だけを評価するのは難しいし、個人の評価ですからそれでいいのではないかと考えました。

1. 『消えた戦法の謎』(勝又清和毎日コミュニケーションズ、1995年・2003年)

もともとは1995年に発売され、2003年にはマイコミ将棋文庫シリーズの一冊として再版されました(現在は、共に絶版)。いろいろ考えたのですが、『最新戦法の話』(勝又清和浅川書房、2007年)との合わせ技でこの順位ということにしました。

この2冊に特徴的なのは、他の棋士に取材をして書いていることです。本を書く上で取材をするというのはごく普通のことのようにも思われますが、将棋本の場合はあまり行われません(少なくとも、読んでいてその形跡が見えることはほとんどありません)。一人だけで知っていることよりも、他人に話を聞いてわかることを書いてくれた方が、より幅広い理解が得られることは間違いありません。

取材によって、肝要な変化を書き漏らさないということはあるでしょうけれども、それよりも大きいのは、詳しい人から生の声を聞けることです(これは『最新戦法の話』でより顕著になりました)。どうしてその手順が有力なのか、序盤の場合それは単に手順を読み切った結果それが最善だとなったわけではなく、指した人の感覚に最も合致した手を選択した結果としてそうなったと考えられます。その感覚は人によって時代によって異なっており、その違いを言葉を使って表現するのにふさわしいのは当人しかいません。

そして、有力手を見つけた人もそこに至るまで試行錯誤を繰り返しているのが通常です。つまり、戦法にも歴史があり、その流れを見直すことが戦法を理解する上で有効な手段となっているのです。このことは、上記の2冊を読んだ方ならご理解いただけると思います。

『消えた戦法の謎』は、当時すでにプロ間で指されなくなっていた戦形を扱いました。プロ間で指されないということは、進化しないということでもあり、書かれている手順の多くは今も古びていません。その意味で、現在でもアマチュアが対局するのに役に立つ本であると言えるでしょう。アマ間では「消えた戦法」も指してくる人がいるのですから、対策は知っておかなければなりません。プロでも当時は対策を見つけるまでに時間がかかったものも多く、アマにとって短い持ち時間の間に正確に対処するのは難しいものです。

『最新戦法の話』は、名の通り最新の戦法を扱っています。したがって、最新の戦法が最新でなくなった暁に書かれていることは古くなる運命にあるわけですが、だから賞味期間が短いというわけではありません。一つは、現在最も指されている戦法を選んだことによって、トップ棋士・有名棋士から話をたくさん聞けていること。そういった棋士がどのような考えで指していたのかということは、それだけで関心の対象になりますし、年数が経ってからそのときの最新の戦法と比較しても楽しめるはずです。それよりも大きいのは、何を考えて指しているのかがより凝縮されて盛り込まれていることです。この本は、もともと将棋世界の連載だったわけですが(加筆修正がかなりあるようです)、そのせいで執筆期間が長く、また密度が濃くなった印象を受けます。棋士に取材して、話がはずんで延々といろんな話をしたということがあったりすると、そこから何を取り出すかを悩むことになります。そうして考えに考えた結果としての文章は、時代が変わり戦法が変わっても通用するエッセンスを含んでいると思います。

10年もたないと名著ではないというのが私の持論で、今回挙げた本は皆その条件をみたしていると考えています。

2. 『極光II』(上田吉一、2003年)

日本チェス・プロブレム協会からParadise Booksとして発行されたフェアリー詰将棋作品集。書店売りはありませんが、現在も入手可能です。

田吉一氏は詰将棋作家としてよく知られており、詰将棋作品集は『極光21』(河出書房新社、2001年)として出版されています。そのいわゆる「普通の」詰将棋を、上田氏は「伝統ルール」と呼びます。『極光II』に収録されているのは、そうでない変則の詰将棋です。ばか詰はよく知られていますが、それにとどまらず多種多様なルールが使われています。

詰将棋の面白さが、駒運びや謎解きといった指将棋と無関係な要素にあると考えるならば、指将棋のルールに従わなければならないのは不要な制約でしかないという見方もできます。しかし、より自由な枠組みではより高度な実力が求められます。それは逆に高度な実力をより発揮できる舞台ということでもあります。この作品集では、これまで見られなかったような作品が数多く収録されており、歴史に残る一冊と言えるでしょう。

3. 『読みの技法』(島朗(編著)、佐藤康光羽生善治森内俊之(著)、河出書房新社、1999年)

形勢にあまり差の付いていない数々の局面について、島朗八段が佐藤康光二冠・羽生善治二冠・森内俊之名人といういわゆる「島研」のメンバーに対して、その局面でどんなことを考えるかという「読み」について質問しまとめた本。将棋世界で連載されている「イメージと読みの将棋観」は、これが元ネタだと思います。

この豪華メンバーを集めたというだけでも衝撃的でしたが、それだけでなく読みの内容を聞き取り調査するという企画がすごい発想でした。やりたいと思った人は多かったと思いますが、局面の選定や話し言葉の編集など、実際に実現するまでには裏で相当な労力がかかったことと思います。結果として出来上がったものは、3人の読みの手順だけでなくその土台になっている考え方が読めるという点で画期的な本となりました。そして、その結果としての読みの食い違いというのもまた面白く、トップ棋士の実像をわかった気にさせると同時に、私のような読者がどれだけ読みが浅いかを知らしめるという点でもよくできている本でした。

盤上のことを扱うけれども手順を列挙するだけではないという、企画段階での工夫がある本は数少ないのですが、その中でもトップクラスの一冊です。

4. 『現代矢倉の思想』(森下卓河出書房新社、1999年)

将棋本で「思想」ということばが題名に入っているのはこの本だけではないでしょうか。その事実がこの本の独自性を浮き彫りにしています。体裁としては手順があって解説があるという普通の定跡書なのですが、全体に貫かれた方針として「思想」を著そうとしたことがよくわかります。

矢倉の序盤の駒組みを覚えるのが大変という感想を抱く人は多いのではないかと思いますが、どんな手にもそれを指さなければならない意味があるわけで、その意味を理解していれば丸暗記の苦労をする必要はありません。プロ棋士のレベルになればどの戦形にしろ深い理解に基づいて指しているはずですが、その理解を言語化して普通のアマチュアに伝えられる形にかみ砕くのは誰でもできる行為ではありません。この本はそれができている希少な一冊です。

出てきている手順はすでに最新形ではなくなっていますが、それでも矢倉党である私にとってのバイブルです。

5. 『山田道美将棋著作集 第7巻』(全8巻、大修館書店、1981年)

1970年に36歳で急逝した山田道美九段の著作をまとめた全集の一冊です。古い時代の中でも近代的な視点の感じられる部分もあり、手順が廃れても読む価値のある文章が多いのですが、その中で趣の異なる第7巻を選んでみました。

この第7巻は1948年から59年まで(15歳から26歳)に書かれた日記が収められています。戦後のまだ暗い時勢で、それでも将棋で生きていく姿が描き出されており、貴重な資料と言えます。日記ですからもともと他人に見せることを予定せずに書かれているのですが、それが逆に生の人間味を伝えており、読んでいて胸に来るものがあります。

プロ棋士を目指す現代の若者や、プロになり立ての若手棋士がどのような心境でいるのか、本当のところはよくわかりませんが、時代が違っても共通するものはあるのでしょう。編者の中原誠十六世名人がこれをまとめられたことについて、あとがきでご遺族に感謝の意を述べていますが、私もそう思います。

現在は古本でしか入手できません。私が見ていた感じだと、後半の巻は部数が少ないような気がしますので、セットで買うのをおすすめします。最近は古本にあまり手を出していませんが、絶版になっていてもこういう本はあまり相場が高くなっていないのが現状だと思います。

6. 『Habu's Words』(羽生善治(著)、Tony Hosking・高橋和(訳)、THE SHOGI FOUNDATION、2000年)

英語の本を一冊。これは英国の団体The Shogi Foundationから出版された本で、主にルールを覚えて実戦を一通りさせるようになった後の級位者あたりに向けて書かれた本だと思いますが、それ以外の人が読んでも役に立つ書き方になっています。内容は、様々な棋力の外国の人が指した棋譜を羽生二冠が講評する形で書かれています。日本将棋連盟は海外への将棋の普及を目指していますが、それにはこのように日本語以外の言語で書かれた本格的な書籍の存在が有効であることは間違いありません。羽生二冠という、海外の将棋ファンにもネームバリューのある棋士がわかりやすい本を書くことで、入門からさらにその先へ進む手がかりができるのは大いに意義のあることです。

この本はその後、日本語版も発行されました。2002年に将棋を世界に広める会から出版された『羽生の奥義12』と、書き下ろしを一章加えて2005年に浅川書房から出版された『上達するヒント』です。現在は、後者が容易に入手可能です。

ここで注目すべきなのは、羽生二冠がわかりやすい言葉を使って手の良し悪しを解説しているところです。テレビや雑誌などでも「ここはこうするところ」とか、「こうするのが筋というもの」といった表現がしばしば見られますが、本当はその手がなぜ良いのか、なぜ良くないのかを初心者にもわかる言葉で説明できる実力が求められると思っています。羽生二冠が漠然とした概念を言語化する能力に優れていることはよく知られていますが、それがこの本にも発揮されています。初心者や級位者だけでなく、そういった人にに将棋を教える機会のある人も、説明に使える語法を学ぶ意味で役に立つ本ではないかと思います。

7. 『寄せの手筋168』(金子タカシ、高橋書店、1988年)

終盤の手筋を集めた本は数多いですが、中でも名著として知られているのがこの本。現在は絶版で、古本が高値で取り引きされているようです。(一度は復刊ドットコムでオンデマンド形式で復刊されましたが、発行部数は少なかったようです。)

そんなわけで評価の高いこの本ですが、絶対にこの本でなければならない理由は何かと言われると、実は特にないというのが答えになってしまいます。内容の良さを実勢価格で割り算するなら、もっと上に来る本はあるでしょう。それなのにどうしてランクインするかというと、やはり私の体験として、この本を読んで上達したという実感があることが大きいです。頭金や挟撃のような基本的な形から始まって、順を追って難しくなり、最後にはアクロバティックな手順が出てくるようなバランスの良さが好きなんですね。オーソドックスな良さというか、いわゆる普通に良いというやつです。

8. 『島ノート 振り飛車編』(島朗講談社、2002年)

この本は発売当時大きな話題を呼び、将棋本としては異例の売り上げを記録しました。

その理由は充実した内容にあったことは言うまでもありません。当時、関心の高かった戦法や、あまり知られていなかったけれどもアマチュアに人気の出そうな戦法など、読者の興味をよく理解した題材選びも的確でした。また、478ページというほぼ2冊分のページ数で1,890円というお買い得感も売り上げ増加に貢献したのでしょう。

そういった様々な要素はありますが、上の記事にもあるとおりインターネットを利用したマーケティングも見逃せません。島朗八段が答える「次の一手」という企画をウェブ上で開催するなど、注目を高める手法でそれまで将棋本を買わなかった層にも浸透しました。いいものを作れば売れるというほど世の中は甘くないわけで、この成功には見習うべき要素がたくさん含まれています。

ただ、こういうことができるのも講談社という強みがあってのことだったか、この成功も単発に終わってしまった感は否めません。こういった種類の熱さの伴う将棋本がまた出てきたらいいなと思います。

9. 『ロジカルな将棋入門』(野崎昭弘、筑摩書房、1990年)

将棋入門ということで、十枚落ち、八枚落ちを紹介しているのは当時の入門書ではあまり見かけなかったような気がします。しかし、この本の特色はそういうところではなく、後半から始まる「詰将棋の楽しみ」と「将棋と数学」の章でしょう。前者では、打歩詰を利用したトリックから、ばか詰、大道棋までバラエティに富んだ作品が紹介されています。後者では、将棋が先手必勝かどうかを決定するための手法が書かれており、そういった理論的側面に関心のある方にとっては必読の書となっています。

この本に関しては特に自分の個人的な趣味が入っていますが、それを書くもまた醍醐味かなと思います。

10. 『瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか』(古田靖河出書房新社、2006年)

2005年の瀬川晶司氏プロ入りは将棋界の歴史に残る出来事でした。私は関連報道をリアルタイムで追っていたので、個人的な感慨は大きなものがありました。この本は、そのプロ入りまでの軌跡をつづった本です。しかし、実際の本質はプロ入りにとどまらず、将棋界という狭い世界の中にある問題を描き出したという点にあると言えるでしょう。

この本の特徴は、直接の関係者に取材して深いところまで話を聞いていることです。というと、ノンフィクションでそんなことは普通じゃないかと思われるかもしれませんが、将棋関係でそれをやった本はほとんどないのが実情です。例えば、同時期に出版された 『奇跡の一手―サラリーマン・瀬川晶司が将棋界に架けた夢の橋』は、将棋関係のノンフィクションとしては夕に平均以上の水準でしたが、週刊将棋から引き写したような記述がまま見られたところに不満がありました*1

こうした事実記載中心の本の場合、私はそれまで知られていなかったエピソードがどれだけ盛り込まれているかを一つの基準としています。その意味でこの本は非常によく書けています。しかし、それだけでなく、プロ入りという事象を取り囲む構造を示すことができたという点で、単に事実について書いた以上の価値のある本と言えるでしょう。最後に、検索して見つけた一つの書評にリンクしておきます。後半で、厳しめのことが書かれていますが、厳しい要求をするだけの価値があると認められること自体が価値のある証拠だというのが、読んだ方にはわかると思います。

そのほかにも、番外編としていくつか挙げておきます。

まず、オールタイムといいながら時代はだいぶ偏ってしまったかなという思いはあります。『将棋図巧』を挙げても文句を言う人はいないでしょうし。ただ、やはり個人的に読んだ中からというとどうしても平成以降になってしまいます。将棋関係の古本を買い込んだ時期もあったのですが、際限なくなりそうだったというのと、まだ古い本の良さをよくわかっていなかったということもあって、昭和に発行された本にはあまり手を出しませんでした。

上記のページを見たりすると、もっと買おうかななどと考えてしまいます。(もうすでに置き場所に困っているので難しいのですが。)

それから、シリーズもので、一冊ごとではそれほどではなくてもシリーズとして評価したいものがいくつかあります。

谷川浩司全集』シリーズ

個人全集が毎年出版されるというのはかなり例のないことではないかと思います。ただ、ここ数年発行が止まっているようですが、やめてしまったのでしょうか。

『東大将棋ブックス』シリーズ

所司和晴七段が単著で全38巻という巨大シリーズを書き上げたことが特筆されます。内容は基本的には手順の列挙にとどまるのですが、迅速な刊行を可能にした効率的態勢が評価されるべきだと考えます。質を高めるのも大切ですが、同じことをやるのにどれだけ生産性を上げられるかというのも重要な観点です。

四間飛車の急所』シリーズ

浅川書房渾身のシリーズだと思います。藤井猛九段の研究の奥行きを余すところなく収めきっており、密度の濃さにさすがと感心させられました。

『定跡百科』シリーズ

ちょうど昭和と平成の境目に発行されたシリーズです。このシリーズ名だとわかりにくいかもしれませんが、黄色い背表紙で「○○ガイド」という題名の本です。売り上げが良かったのか、『定跡百科ワークブック』(「○○マスター」)として、練習問題形式のシリーズも作られました。リアルタイムでは知りませんが、当時としてはかなり新しい体裁だったのではないかと思います。著名な棋士の名前を出さなくても「週刊将棋編」で売れるとわかったのがこのシリーズではないでしょうか。その意味で、定跡書のビジネスモデルを変えたシリーズではなかったかと思います。内容面でも、読みやすさを意識した書き方が見られ、平成での将棋本の進化のきっかけとなったという評価もできるかもしれないと思いました。(このあたりの結論を出すには、もっと比較・検討する必要がありますが。)

『新手年鑑』シリーズ

2巻で終わってしまったのでシリーズと呼んでよいものかどうかわかりませんが、一応ここに。1年間のプロ公式戦に現れた新手をまとめたもので、『新手年鑑 vol.1』が島朗八段著で1995年の刊行、『新手年鑑 vol.2』が勝又清和六段著で1996年の刊行です。

本来こういうまとめは将棋年鑑に収められるべきもので、量的に不満はありますが、2004年版から「棋界最前線」として勝又六段が書くようになりました。また、将棋世界の毎年6月号付録になっている勝又六段の「新手・ポカ・妙手選」もこの延長線上にある企画でしょう。

そのほかに、いくつか挙げておきます。

将棋倶楽部24万局集』(久米宏ナイタイ出版、2002年)

マチュア棋譜集ですが(中には、実はプロという対局もあるかもしれませんが)、24万局というその規模が驚きでした。レベルの低い棋譜も多いでしょうけれども、強くない人の指し口を研究するのには他にない素材ではないかと思います。問題は6,799円という価格で、本当はもっと安くすべきだったと今でも思っています。(久米氏に責任があるわけではないのですが。)

新書

近年、出版界全体で新書の発行が増えており、棋士の書いた新書も見られるようになってきました。その中で、『やりなおしの将棋』、『最強の駒落ち』、『決断力』あたりは記憶に残る本だと思います。これからも、新書は期待できる分野になるでしょう。

詰将棋作品集

夢の華 山田修司詰将棋作品集』(毎日コミュニケーションズ、1998年)、『盤上のファンタジア』(若島正河出書房新社、2001年)『ゆめまぼろし百番』(駒場和男、毎日コミュニケーションズ、2006年)などなど、挙げ始めればきりがありません。

最後に、将棋でない本ですが。

川端康成全集 第25巻 本因坊名人引退碁觀戰記』

観戦記文学の古典として最高峰に位置付けられるという意味で挙げておきたいと思います。『名人』の元になりました。

シャーロック・ホームズのチェスミステリー』(スマリヤン(著)、野崎昭弘(訳)、毎日コミュニケーションズ、1998年)

最近一部で流行っている推理将棋の元であるチェスプロブレムの「レトロ」の魅力を、シャーロックホームズのキャラクターを使ってわかりやすく解説した本です。

基礎知識としてチェスのルール以外は不要ですので、推理将棋が好きな方なら間違いなく楽しめるはずです。

*1:上地隆蔵氏はその後将棋雑誌などで良質の記事を多数書いています。特に、将棋世界2006年9月号から連載された「“元奨”の真実」は名著として残る可能性がある企画だったと思いましたが、3回だけで終わってしまったのが残念でした。