森内俊之三冠は千日手規定改定へ本気(その3)

10月14日の話についていくつか反応をいただきました。

つまり、これはタイトル戦(棋戦)主催社がベター、あるいはフェアだと考えれば変更してしまえばいい話のはず。

日本将棋連盟も主催者ではあるので新聞社側だけで決めてしまうと手続き的に問題があるでしょうけれども、たしかにそういうことも事実上可能だと思います。しかし、よみなおの独り言10月8日付によれば次のようになったそうです。(昨日、私はこの記述を見落としていました。)

大急ぎで仕事を片付け記者会へ。例の千日手問題への連盟理事会見解を楽しみにしていた。しかし。明快な回答はなかった。王座戦で規定を変更したことさえ詳しく知らない理事もいた。いくら忙しいとはいえ、心外である。久しぶりに言葉を荒げて速やかな対応を求めた。竜王戦は間もなく始まろうというのに……。心を鎮めるために恵下社長と歌舞伎町へ。それぞれのシマ、二軒。前日に続き結構飲んだ。

追記 2日後にさる理事から早速メールをいただいた。森内さんと連絡を取ったという。将棋ルールの問題だけに総会マターになりうるとの見解で、今期七番勝負は従来どおりの規定で行いたいという趣旨だった。それなら仕方がない。「将棋世界で取り上げた問題なので連盟には説明責任がある」旨、返事に添えておいた。

「総会マターになりうる」というのも微妙な表現ですが、総会で検討するのを待てということなんでしょうか。棋士総会は通常は春に行われるのであと半年は何もしないということになりますね。昨日紹介させていただいたほりあてくんの考え方の次の表現がそのままあてはまったので、おもわず苦笑いしてしまいました。

いまの連盟は棋士総会で新な提言が出されても
「では今回は時間がないので次回の総会の時に」
などとあしらわれて、また半年、1年、先延ばしです。 (と、聞いています)

何が問題なのかというと、現状で何が課題となっているのかを十分に把握していないことだと思います。そのために、いざ「これはどうなんですか」とたずねられたとき、とっさに答えられなくておろおろしてしまうわけですね。以前のエントリーでいくつかの文章を引用したとおり、森内俊之三冠は以前から同じ提案を繰り返し表明しています。それを聞いてはいたものの、関心を持たず何も考えてこなかったということなのではないでしょうか。

私が将棋界の情報に目を向け始めたのはここ数年のことなので、王座戦千日手規定が変更されたいきさつは知らないのですが、そのあたりの事情がわかると問題がより明瞭になりそうに思います。