「棋泉」がバグ報告・追加機能要望を募集

「棋泉forWin」にはいくつかのバグがあることが報告されていますが、今回、武者野勝巳六段から「ヴァージョンアップを想定し、前向きな整理をしたいので従来書き込みされたものでも再掲してくだされば幸いです」というアナウンスが出ています。バグをご存じの方は、書き込み番号2089に返信する形で報告されてはいかがでしょうか。

さらに、書き込み番号2090では追加機能の要望を募集しています。

で、それが実現される見込みがあるかどうかについて、武者野勝巳六段は書き込み番号2088で「だからこんにちでは必ずしも微に入り細に渡っての説明をするのが最善とは思っておりません」とした上で、このソフトのバージョンアップが最近行われていないことについて次のように書いています。

しかし、例えば(あくまでも仮定の例示です)
SEに対し「ヴァージョンアップをしなさい。もしくはソースを会社に返しなさい。さもなくば・・という内容証明を送った」と記したとしましょうか。
そんな郵便を見ればSEさんだって面白くないし、それを掲示板で公開されたと知ればなおさらでしょう。
一番いいのはSEさんに何か不満や誤解があればそれを解き、気持ちよくヴァージョンアップの作業に取りかかってもらうこと。これならば、1週間程度でバグを取り除くことも可能ですよね。
そういう気持ちが失われているとしても、会社のスタンスと皆さんの要望を受け止めてもらい、ソースを次のSEさんに引き継いでもらうのが次善。
こじれて裁判になればそれは勝つのでしょうが、「ソースは廃棄してしまってない」「じゃあ今度は損害賠償だ」なんて泥仕合になるのはお互いにとって下策中の下策です。
米長氏との訴訟だって皆さんは突然提訴したように受け止めておられるかも知れませんが、実に色々な人を介して「非を認めて応分の配慮をして欲しい」と3年にも渡って粘り強く交渉しました。
が「うるさい」「しつこい」「訴訟でも何でも勝手にすればいい」と徹底的にはねつけられ、それでも泣き寝入りするかどうか迷いに迷い、時効を前に決断したというのが実情。
「まったくグズだ。オレなら・・」という人もいるでしょうが、話し合いで理解し合えるのならそれが一番いいというのがマリオのスタンスなのです。

このあたりの事情は6月30日に棋泉forWin の今後で書いたのでそちらも参照下さい。プログラムのソースが会社内から失われているのは事実のようですね。今後のバージョンアップはどの程度の期間かかるか不明な話し合いを経ないと実現されないと思われます。

この件とは関係ありませんが武者野vs米長裁判で「時効を前に決断した」というのは、具体的にいつが時効だったという認識なのでしょうね。原告が問題としているソフトみんなの将棋の発売日は2002年3月7日ですので、そこから3年という解釈だとすると5月19日の提訴は遅すぎたということになります。実際には時効をどう判断するかは難しい問題を含んでいるので何か主張があるのだろうとは思いますが、今年5月19日が時効直前となるような解釈がどのようなものなのか私にはわかりません。