白瀧あゆみ杯、上田初美女流初段が優勝
第1回詰四会フェアリー作品展解答発表
解答が出ました。目玉は金子清志氏のアンチキルケ自殺詰でした。かしこの自殺詰は最近あまり作られていませんが、玉方の抵抗の仕方が「逃げ切る」と「詰まされる」と両方向あるので面白いバランスが出てきやすいルールだと思います。
宮田敦史五段の復帰は年明け以降
9月16日に宮田敦史五段が不戦敗でお伝えした後も不戦敗が続いている宮田敦史五段ですが、年内は療養に専念することになったそうです。これで順位戦C級1組では7連敗が確実になりました。仮に今期降級点を取ることがあっても、本調子を取り戻せば勝ち越しくらいは難しくないだけの実力があるはずですので、今は回復に専念して来年元気な姿を見せてほしいと思います。
「だれでもアソビ大全」の海外版に将棋が収録
NINTENDO DSのソフト「だれでもアソビ大全」の海外版に将棋が収録されているそうです。このソフトはWi-Fiに対応したそうで、対戦が盛んになったらいいですね。個人的には、ルールがどの程度きちんと説明されているのか気になります。
入門サイト
FLASHを用いてチェスのルールなどをわかりやすく説明したサイト。こういうコンテンツは直感的にわかりやすいのでいいですね。
囲碁の場合はインタラクティブ囲碁入門が昔から有名ですが、将棋の場合はこういったコンテンツを作った人はいないと思います。私は将棋のルールなどの初歩を知りたい人におすすめするサイトを迷うことがあります。今のところは50級からの将棋教室かなと思っているのですが、海外の方にも直観的にわかりやすいようなページがもっとほしいなと感じます。
チェス世界チャンピオン戦 その後の状況
少し間を置いたら事態がどんどん進行してしまいました。日本語の情報はチェスドクターの日々と戎棋夷説を見ていますが、よく知ろうと思ったら英語のページを見ることが不可欠です。私はChessBase.comと公式サイトのWorld Chess Championship 2006を中心に見ているだけです。(なお、以下の記述の日付は原則として現地時間に基づきます。)
- 対局は再開され、第6・7局が引き分け、第8・9局がトパロフの勝ち。トパロフが3勝2敗4分で1ポイントのリードとなっています。
- 10月2日付でAppeals Committeeの新しいメンバーが選任されました。
- 10月2日付で、著名なグランドマスターなど多数が連名でクラムニクを支持する文書を発表しました。(Open letter of support to Vladimir Kramnik)
- 10月4日の第7局が始まる15分前に、この問題を引き起こした張本人であるダナイロフ(トパロフ側のmanager)がクラムニクとコンピュータソフトの指し手が一致する割合が高いと主張しました。(Silvio Danailov accuses Kramnik of using Fritz 9)(この意見はまともに取り合われていないようです。)
- クラムニク側のmanagerは、トパロフ側がクラムニクの休憩室やトイレに何かを仕掛ける可能性があると主張しました。(Hensel: 'They may try to plant a device in Kramnik's room')
- FIDE会長代行のマクロプロスによれば、クラムニクが1局に50回以上トイレに立ち入ったというトパロフ側の主張は誇張されたものであり、実際はその半分以下だったということです。(Makropoulos on the World Championship Crisis)
日本語で下のような記事が出て誤解している方もいると思いますが、現在のところ以上のような経過をたどっています。
- チェス世界一決定戦、トイレ休憩をめぐって対立(エキサイトニュース)
追記:第10戦はクラムニクの勝ちで、ポイントは再びイーブンに。
故福井資明八段に九段を追贈
北海道で精力的に活動し、1972年に死去した福井資明八段に、11月17日付で九段を追贈することになったそうです。
上でリンクした東奥日報の記事ではアマ九段となっているのですが、これに関して社団法人北海道将棋連盟のホームページで次のような見解が出ています。
東奥日報記事においては 福井資明氏をアマという扱いで掲載していますが、昭和16年9月に将棋大成会正式会員になっています。(当時の北海タイムス社記事に記載あり)これはあくまでプロ棋士としての扱いであり、昭和25年に8段を允許された際もアマの段位とは明らかに異なる文面であり、当時アマにそのような高段が贈られることはなかったことからも明らかです。
将棋界に関心のある方は、プロの段位とアマの段位が全く異なるものであることはご存じと思います。現在のようなプロ制度が確立していなかった戦前においては、どこまでをプロと認めるべきかという一般的な基準を設けるのは難しい部分もあるようです。日本将棋連盟の物故棋士紹介には福井資明八段の記載がなく、今回の日本将棋連盟の記事にもプロかアマかに関して書かれていないのもそうした事情を反映しているのかもしれません。ただ、個別の棋士を見れば明らかにプロと認められる人はいるはずで、上にあるとおり、八段という段位はプロでしかありえなかったのは確かだろうと思います。現在でも、アマチュアで八段はごく少数の方にしか認められていません。
10月11日追記:
上の将棋パイナップルのリンク先の書き込みにあるように、丸く収まったようです。ウェブ上の東奥日報の記事からは「アマ」の文言が削除されました。良かったと思います。そのような事情で、上記の引用はすでに削除されています。
なお、「北海タイムス」については時代によって複雑な流れがありますので、下記でいただいたコメントおよびWikipediaの記事を参照下さい。(はてなキーワードの解説は不十分です)